大学院

二つの目的:研究者の養成とスペシャリストの養成
 
 今、大学院教育に求められているのは、基礎研究を続ける研究者と社会の要請に実践的に応えることのできる高度専門職業人の養成です。本修士課程では、まさにこうした2種類の人材の養成を目的としています。
 研究者の養成の面では、既成の学問を単に受容するのではなく、自発的、創造的に研究できる能力の開発を目標としています。そのため、修士論文作成のための個人指導には力を入れています。
 高度専門職業人の養成については、より高度の知識と技能を身につけて、急速に進展する理論研究の成果を実践の場に生かすことのできる英語教員や日本語教員、コミュニケーション・スペシャリストなどを養成します。
高度専門職業人をめざす場合には、より多くの科目を履修して学問的見識を広めた上で、修士研究報告という研究レポートを提出することによっても修士号が取得できます。


専攻と研究領域、二つの軸で充実したカリキュラム

 
 本修士課程は、縦軸となる専攻と横軸となる研究領域によって構成されています。専攻には、「英語学専攻」と「日本語学専攻」、研究領域には、「言語研究」「言語教育研究」「言語コミュニケーション研究」があります。
 専攻と研究領域の選択によって、コースが決定します。入学試験は専攻を選んで受験しますが、研究領域は入学時に選択します。また、専攻の変更はできませんが、同一専攻内であればコースの途中変更は可能です。

 それぞれの研究領域は両専攻に共通の科目を開設し、特定言語に見られる個別的な問題に普遍的な方法でアプローチする能力を開発します。また、どのコースに属していても、あらゆる研究領域の科目を自由に履修し修了単位とすることができます。ですから、自分のニーズと興味に応じたカリキュラムをカスタマイズすることが可能です。個別言語を越えた、より普遍的な見地から言語、言語教育、言語コミュニケーションを捉えようとする研究の姿勢と指導体制が本修士課程を特徴づけるものです。