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研究演習-63 カナダ研究と社会言語学 |
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この演習科目は、カナダ社会における言語や文化に焦点を当て、現地の資料を多く使って踏み込んだ研究を行い、卒論を書くことを目標とする。担当教員の専門分野から、次のような社会言語学の領域のテーマを主に扱いたい。 ―言語政策と言語問題(公用語、ケベック州のフランス語政策、その他の州)、カナダの英語、カナダのフランス語、言語教育(イマージョン教育、その他のバイリンガル教育) また、多文化主義に関連する以下のようなテーマも考慮に入れる。 ―多文化主義政策、移民政策、難民問題、女性の地位、人権問題、様々な民族集団に関する問題(日系、フランス系、中国系、先住民など)、ケベック問題 なお、社会言語学の分野であれば、カナダを取り上げる必要はない。以下のようなテーマでも指導する用意がある。 ―特定の国(地域、あるいは組織)の言語政策・言語問題、バイリンガリズム、英語(または日本語、フランス語)のバリエーション(方言)研究、言語接触研究 <当ゼミの方針> ・履修者は、卒論執筆に十分な時間を割くことができ、熱意のある自律した学習者であること。 ・質の高い卒論を目指すこと。資料の寄せ集めのようなものは当ゼミの卒論として認めない。資料を自分なりに分析し、十分に考察を行い、丁寧に仕上げること。また、独創性を重んじる。インタビュー調査、録音調査、入手しがたい資料の文献調査などを行う方向で指導する。 ・英語文献を多く読み込むこと。 ・ゼミ生同士で、より良い卒論を書くために励ましあい、高めあうこと。 ・4年生は前期から卒論を書き始める。以下の計画で原稿を教員に提出し、指導を受ける。 7月初め―中間発表 夏季休暇中―執筆を進める 9月27日―第一稿提出(60%以上の完成率) 10月25日―第二稿提出(80%以上の完成率。未完成の部分はアウトラインと執筆計画を書く。) 11月中旬―執筆が上記の予定通り進まない場合は卒論履修中止 11月29日―第三稿提出(ほぼ100%の完成率)、その後、修正、部分的加筆など 12月20日―完成稿提出、その後、微調整、見直し |
評価方法: | 出席は重視する。授業への積極的な参加、自分の研究テーマについての発表、課題、ゼミ論・卒論による総合評価。卒論は厳しく評価する。 |
テキスト名: | テキストは特に定めないが、授業で読書の課題を指示する。 |
注意事項: |
・履修希望者は全員かならず以下の内容をA4で1〜2枚にまとめたものを、第一回目の授業のときに提出すること。 <3年生> (1) 学年、学科、学籍番号、氏名、専攻研究プログラム名。 (2) 次の科目を履修済みであるか。また、それはいつだったか(何年度の前期、後期)。今年度同時履修するか。 カナダ研究入門I、カナダ研究入門II、社会言語学A、カナダ関連の英語総合講座 (3) このゼミを履修するにあたっての抱負。(何について研究したいか、なぜそのテーマに興味があるのか、そのテーマについて既に学んだこと、などについてできるだけ詳細に書き、問題意識をはっきりさせる。) <4年生> (1) 学年、学科、学籍番号、氏名、専攻研究プログラム名。 (2)卒論のタイトル、アウトライン、暫定的な章立て。 (3)参考文献(書籍、論文、インターネット資料など)10点程度。 ・履修希望者は、「カナダ研究入門I」「カナダ研究入門II」「社会言語学」の少なくとも一つを履修済みであること。 ・社会言語学の分野で論文を書く予定の学生は、2010年度開講の「言語学特別研究」を同時履修することが望ましい。 ・4年次からの履修は基本的には許可しない。しかし、すでに卒論のテーマを決定し、それについて3年次までに十分に勉強してきた学生にのみ、面接のうえ、許可することがある。 ・英語文献を多く読み、英語の映像も多く視聴するので、受講者はかなりの英語力を有すること。 ・英語で発表を行いたい、あるいは、英語でゼミ論・卒論を書きたいという学生に対しては、これを大いに奨励する。 ・「ゼミ」という授業の性質上、受講者は3年・4年生合わせて15名以内が望ましい。履修希望者多数の場合は、人数制限をする。その際、第一回目の授業のときに提出したものの内容を吟味して、受講者を決定するので、かならず提出すること。 |