前期(火・5)時間割表へ
    研究演習-1
  第二言語習得・教育
KOBAYASHI MASAKI 
小林 真記
4単位 
3〜4 
通年 
60500101

本演習では、国内外で出版された教室環境における第二言語習得研究に関する論文を読み、このリーディングを基に教育実践を考察したり、自らの言語学習経験を振り返り理論について議論したりすることで、言語運用能力を育てるための指導と学習を探求していく。特に、タスク中心の第二言語研究に焦点を当て、その背景にある(認知心理学、発達心理学、心理言語学、社会言語学、言語人類学といった分野から派生した)様々な理論を理解し、自らの言語教育実践を考えていく力の育成を目的とする。前期は、毎回、担当者が指定されたリーディングについて発表し、ディスカッションをリードする。後期は、各自で卒業論文・ゼミ論研究について発表を行っていく。


評価方法: 出席、参加度、発表、ゼミ論文計画書(または卒業論文計画書)、ゼミ論文(4年生で卒業論文を書く者はそれをもってゼミ論文に替える)、その他宿題

テキスト名: Michell, R., & Myles, F., Second language learning theories, Hodder Arnold, 2004
McKay, S. L., Researching second language classrooms, Routledge, 2006

参考文献: Richards, J. C., & Schimidt, R., Longman dictionary of language teaching and applied linguistics (3rd ed.), Pearson Education, 2002

  教科書の他にも海外(特に英語圏)で出版された論文を読んでいくため、英文の文献でも積極的に読み言語習得や教育について積極的に議論していく意欲のある者。

注意事項: I. 教員からの期待
1. 本ゼミ(約2時間)はもちろんのこと、サブゼミや夏合宿等に参加すること
2. 日本語・英語で行うグループワークにも積極的に取り組むこと
3. 他のゼミ生と協力し建設的な意見交換ができること
4. 担当教員や他のゼミ生に相談しながら、自主的に考え行動していこうとする姿勢

II. 履修条件
1.「第二言語習得研究」、「応用言語学」、「認知発達と英語教育」、「英語談話分析」など関連科目を履修済みであること、あるいは今年度同時履修することが望ましい。

2.本演習の性質上、履修希望者が多い場合は人数制限を行うため、初回の授業に必ず出席すること。選抜の際、次の条件を満たしている者を優先する。
(1)1であげている関連科目の単位を取得済みの者
(2)卒業論文を書く目的で2年ゼミを履修する者
(3)言語教育学・応用言語学・第二言語習得の分野で大学院進学を予定している者
(4)将来教職等、言語教育に携わりたい者

尚、卒業論文の執筆を希望する者は、前年度に第二言語習得や応用言語学関連のゼミを履修済みで、4年開始時までに専門分野の基礎知識があることも条件とする。

3.希望者は全員、初回の授業までに以下の3点についてまとめた文章を英米語学科共同研究室(4105)に提出すること。(A4用紙に印刷すること。表紙には氏名、学籍番号、学年を記入すること。)

(1)これまでに履修した言語研究科目から学んだこと
(2)本研究演習の履修を希望する理由
(3)本研究演習で研究してみたい内容

III. 昨年度の論文テーマ
1.卒業論文
日本の高等学校英語教育におけるエラー訂正、四技能統合型の英語授業、英語教育と学習者の自立、第二言語習得理論と日本語の感情形容詞の指導、英語語彙の効果的な指導

2.ゼミ論
効果的な学習スタイルとストラテジー、英語教育におけるペアワークとグルーワーク、国内の英語文法教育、児童英語教育での文字導入、波及効果を考えた英語テストの工夫、バイリンガルの言語習得、第二言語学習者の動機づけとアイデンティティ