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    ベトナムの民族・地理
  多民族国家のエスニシティを考える
IWAI MISAKI 
岩井 美佐紀
2単位 
2〜4 
前期 
56001500

 東南アジアにおける他の国々と同様、ベトナムは多民族国家である。現在の東南アジアの国民国家の枠組みは、主に植民地時代の領域を引き継いでいる。一方、国境地域に広く分布する諸民族は、国民国家成立後、それぞれの国家内の少数民族として生きてきた。このように「民族」=「国民」とはならない多民族国家ベトナムの態様を、主に生態的環境の違いや歴史的背景などを踏まえながら明らかにすることが本講義の目的である。

評価方法: 出席を重視(毎回のリアクションペーパー)する。その他、課題図書の小レポート提出、豆テスト数回、期末試験によって総合的に評価する。

テキスト名: 授業の初回にテキストを指示するので、必ず出席すること。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. ベトナムの地理と民族:イントロダクション
2. 国民国家の概念と「想像の共同体」
エスニシティ
3. 生態的特徴と民族分布
「開発」と民族
4. ベトナムの多数民族キン族1(紅河デルタ)
5. ベトナムの多数民族キン族2(メコンデルタ)
6. ベトナム北部の山岳地域1(タイー、ヌン族)
中国との国境地帯
7. ベトナム北部の山岳地域2(フモン、ターイ族)
ラオスとの国境地帯
8. まとめ
9. ベトナム中部1(チャム族)

10. ベトナム中部2(タイグエンの少数民族)
11. ベトナム南部1(都市の華人)
ホーチミン市のチョロン
12. ベトナム南部2(メコンデルタのクメール族)
13. まとめ
14. 期末試験