前期(火・4)時間割表へ |
人権論A 人権とアジア的価値観 |
|
|||||
50500601 |
ソ連・東欧における共産主義体制の崩壊後、「人民の権力」「ブロレタリアート独裁」などの言葉が時代遅れとなるとともに、アジアの独裁的権力者たちは「アジア的価値観」という新たな政治用語を使いはじめた。彼らは独裁体制を正当化するために過去の文化遺産に助けを求めようとし、たとえばシンガポールの最高指導者リー・クアンユーは儒教の父親的温情主義がアジアの政府の最良のモデルだと主張している。いくつかの政府はアジアの政治的・文化的伝統をふりかざして、国内の市民権拡大運動を残酷に弾圧しており、ミャンマー(ビルマ)や中国のように人権侵害が制度化されている国もある。講義では、独裁体制による人権弾圧の実態とともに、その指導者たちの主張とは異なり、アジアの国々では一般民衆の人権運動を支える多様で力強い文化的伝統が息づいていることを明らかにする。使用言語は日本語と英語。 |
評価方法: | 平常の授業への参加、レポート、期末試験などを組み合わせる。 |
テキスト名: | 教科書未定 |