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序:チベット入門
(序-1) チベットの地理と文化 「中央部チベット」と「周辺部チベット」 チベットという一つの多元的世界にアプローチする |
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(序-2) チベット内政事情 「僧俗一元制という政教一致の政治制度」 ダライラマという存在が生まれるまで 〔(a)の復習〕
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(序-3) チベット-中国関係の歴史 「伝統的関係の形成と崩壊」 相互の補完関係の存在とその背景 〔(a)の復習〕 舅甥?それとも檀家? 歴史的偶然が生んだ「力の真空」
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1:チベット「民族蜂起」とは?
(1-1) 1951年5月23日まで 「進軍から『チベットの平和的解放に関する17ヶ条協定』調印へ」 遅きに失した防衛策と国際政治に対する無知、そして…
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(1-2) 初期的反動の形成 「解放軍進駐と『人民会議』事件」 ダライ14世の登場と初期的な摩擦 |
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(1-3) 「中央部」と中国政治 「度重なる政治改革と中国政治の急進化」 ダライの権力逓減と中国本土での政治的急進化の圧力 |
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(1-4) チベットの火薬庫「周辺部」 「行政区画による不幸と集団化運動」 民族理論の急進化とチベット族地域の『民主改革』 |
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(1-5) 暴力の転移と分水嶺へ 「ゲリラ活動の全域的組織とダライ亡命」 「National Uprising」と亡命、そしてその余波 |
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2:「民族」とは何ぞや?
(2-1) 近代的概念としての「民族」 「『民族意識』の形成とその識別」 民族は絶対的基準か? また客観的識別が可能か? 何によって生まれた概念か?
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(2-2) 国民国家とは? 「"nation"を基本とする西欧的国際社会体系」 チベットの地位について考えてみる 「国家」という言葉でさえ違う。アジアでも「国民国家」 上からの統合・・近代国民国家体系を創出と民族問題
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3:チベットの「いま」を理解するために
(3-1) 60年代における「民主化競争」 「チベット人の近代世界との邂逅と、自治区成立」 内なる自治区成立、外なる難民社会建設という二つの民主 |
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(3-2) 7〜80年代の「文革からの解放」 「急進的民族政策の放棄と、どん底からの再出発」 パンチェン解放、チベット工作座談会という政治的軟化 |
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(3-3) 民族運動の再燃と難民社会 「87年の暴動と88年ストラスブール提案、直接対話」 対立路線のコントロールと「新しい世代」 指導者依存の直接対話、パンチェン問題
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(3-4) 統合の進展と摩擦の顕在化 「交通網整備と市場的統合、変わるチベット人意識」 経済由来の格差問題、環境破壊、文化破壊 ビジネスチャンスを求めるチベット人
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結:構造としての潮流と現象としての摩擦 「西部大開発と暴動」 国策としての国内統一市場形成が与えるチベットへの影響 国際政治としてのチベット問題、そして中国政治としての チベット問題の連関を理解しよう |