”韓流”、北朝鮮問題など、韓国・朝鮮半島情報が多く日本に入るようになり、隣の国はますます”身近”になっている。この授業は、現代の韓国政治ならびに朝鮮半島をめぐる国際政治について知りたい、理解したい、考えたい学生にお勧めである。「国際関係研究プログラム」と「韓国研究プログラム」の指定科目でもある。 韓国映画「ブラザーフッド」や「JSA」などをみたことがあるかもしれない。あるいは韓国に旅行したときに、板門店ツアーで休戦ライン・非武装境界線をみたことがあるかもしれない。それらは朝鮮戦争(1950-53年)にかかわることであるが、なぜ朝鮮半島で戦争が起きたのであろうか?その背景には、朝鮮半島の分断という問題がある。1945年8月、日本の敗戦とともに朝鮮は植民地から解放され、1948年に独立したが、そのとき南北朝鮮という二つの国家に別れてしまった。なぜ朝鮮民族は二つの国家に分断されたのだろうか? 今の韓国の政治を理解するためには、朝鮮分断や朝鮮戦争、そしてその背景にある朝鮮ナショナリズムについて考えておく必要がある。それは歴史の問題にとどまらず、今も続く、現在の問題でもあるからである。前期の授業では、朝鮮のナショナリズムと南北朝鮮の分断体制、朝鮮戦争について、ビデオ教材、映画なども活用しながら、講義する。背景として、朝鮮独立までの(近代)抗日独立運動とナショナリズム、第二次大戦後の朝鮮解放と分断、朝鮮戦争、統一問題などが主要なテーマになる。
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