前期(金・2)時間割表へ
    米国社会論IB
  
TAKEI HIROSHI 
武井 寛
2単位 
1〜4 
前期 
41403902

本講義は、アメリカ合衆国の社会を理解するために、具体的な事例を数回に分けてその歴史的背景や争点を検討することを目的とする。テーマとしては、アメリカの政治、戦争・記憶・記念碑、公民権運動、ジェンダー、都市と郊外、多文化社会のアメリカを予定している。これらのテーマを掘り下げていくことで、現代の多様なアメリカ社会を分析する思考を養いたい。授業は講義形式で行い、授業プリントを配布し、ビデオなどの映像資料も適宜用いていきたい。また、参考となる文献や映画なども紹介していく。授業の内容は以下のように予定しているが、若干の変更がある場合もある。

評価方法: 出席・リアクション・ペーパー(30%)、中間レポート(20%)、期末試験あるいはレポート(50%)などで総合的に評価する。詳細は授業1回目のオリエンテーションで説明する。

参考文献: ケネス・E・フット(和田光弘他訳)記念碑の語るアメリカ−暴力と追悼の風景−名古屋大学出版会2002
中條献歴史の中の人種−アメリカが創り出す差異と多様性−北樹出版2004
ロバート・D・パットナム(柴内康文訳)孤独なボウリング−米国コミュニティの崩壊と再生−柏書房2006
油井大三郎好戦の共和国アメリカ−戦争の記憶をたどる−岩波新書2008
川島正樹編アメリカニズムと「人種」名古屋大学出版会2005
エレン・キャロル・デュボイス、リン・デュメニル(石井紀子他訳)女性の目からみたアメリカ史明石書店2009
オリヴィエ・ザンズ(有賀貞・西崎文子訳)アメリカの世紀−それはいかにして創られたか?−刀水書房2005
エヴァン・マッケンジー(竹井隆人・梶浦恒男訳)プライベートピア−集合住宅による私的政府の誕生−世界思想社2003
久保文明・松岡泰・砂田一郎・森脇俊雅アメリカ政治有斐閣アルマ2006

  テキスト教材は特に指定しない。

注意事項: 遅刻は厳禁とし、3回の遅刻で1回の欠席とする。
履修希望者多数の場合は、人数制限をすることもある。
この授業を履修する学生は、引き続き後期の「米国社会論IIB」を履修することが望ましい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. オリエンテーション
2. アメリカの政治1−憲法・議会・州と連邦−
3. アメリカの政治2−選挙・大統領制−
4. 戦争・記憶・記念碑1−第二次世界大戦・星条旗−
5. 戦争・記憶・記念碑2−ナショナリズム・記憶−
6. 戦争・記憶・記念碑3−記念碑・まとめ−
7. 公民権運動の遺産と課題1−公民権運動の歴史的重要性−
8. 公民権運動の遺産と課題2−公民権運動の全盛期から今日の記憶−
9. ジェンダーという視点からアメリカを読み解く1−19世紀−
10. ジェンダーという視点からアメリカを読み解く2−20世紀−
11. 都市と郊外1−レビット・タウンの形成−
12. 都市と郊外2−ゲイテッド・コミュニティ−
13. 多文化社会の現代アメリカ1−移民の歴史−
14. 多文化社会の現代アメリカ2−多様化する移民−