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    教育学
  -変容する日本の学校教育-
NISHIMURA FUMIKO 
西村 史子
2単位 
1〜4 
前期 
30002600

 本授業の目的は、我が国(日本)の学校教育制度の現状、および近年の改革動向を把握することである。
 1872(明治5)年の「学制」以降、我が国は徐々に教育機会の平等を実現し、第二次世界大戦後には全ての国民に開かれた単線型の学校体系を築いた。現在の進学率は、高等学校へはほぼ100%、大学へは60%を超える。しかしながら、義務教育学校では頻繁に学級崩壊やいじめが話題となっていて、不登校児童生徒の出現率や高等学校での中途退学者の発生率は低下せず、子ども達の学校教育への不適応が顕著となっている。大学は全入時代を迎えて伝統的な高等教育が揺らぎ、新しい方向を模索している。各々の学校の教育目的や内容、達成されるべき学力、教員の指導力がこれほど論議され、様々な角度から検討されて、改革に次ぐ改革が繰り出されている時代は今をおいてないだろう。こういった状況を踏まえ、各国の教育制度も比較しながら、望ましい教育制度とはどうあるべきなのかを探っていきたい。

評価方法: 出席2/3以上をもって成績評価の対象。提出された最終レポートで成績評価。

参考文献: 佐藤順一現代教育制度学文社2005

  授業内で,適宜資料を配布する。参考文献は入手困難の可能性あり。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 我が国の教育制度を支える諸法規はいろいろある
2. 義務教育とは何だろう(1)
3. 義務教育とは何だろう(2)
4. 最近は学級崩壊やらで小学校では教員が右往左往、対応策は?
5. 少子化なのに不登校は減らない、どうして? どうすれば?
6. ホームスクーリングやホームエデュケーションとは
7. 家庭の経済格差は学校運営に支障をきたす
8. 中等教育制度は変革の嵐の中にいる(1)
9. 中等教育制度は変革の嵐の中にいる(2)
10. 高等学校教育は多種多様化が著しい
11. 学校教員の指導力とはなんだろう?
12. 学校は教員ばかりか運営しているのではない
13. 進学率55%を超える我が国の高等教育の現状は
14. 自分を創る教育を考える
15. まとめ