社会学の研究分野は、大きく分ければ、次の三つである。それは「理論社会学」、「領域社会学」、「経験社会学」である。 理論社会学において、ミクロレベルの研究とマクロレベルの研究に分けられている。前者は、人間の社会行為に関する研究であり、後者は、社会システム構造論と社会システム変動論の研究である。行為の研究を通して人間の社会化を理解することができる。それに対して、社会システム構造、変動の研究は、社会のあり方、社会の変化を理解することができる。 領域社会学は、社会学の個別研究領域ごとに成立している、部門別社会学である。その中には、社会にとって内包的領域社会学があれば、外延的社会学もある。前者は、家族社会学や組織社会学などの例がある。後者は、経済社会学のような例がある。 最後の経験社会学は、主にデータ収集のための社会調査、またそのデータを解析する計量社会学をさす。経験主義・実証主義の伝統を守りながら、社会学は、理論的な研究だけではなく、社会現状の分析に力を入れている。すなわち、現在の社会学は多くの実証研究に基づいて理論の発展を図っている。 これからの人類社会の行方を予測するために、どんな社会学の研究が必要であろうか。この授業を通して、人類社会の将来を探求しようとするみんなの意欲を引き起こしたいと思う。
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