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哲学IA 宗教哲学としてのプラトニズム |
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ソクラテスは常に街中に出没する対話の人であった。それは、彼が論理的な言論活動と人間理性を信頼したからである。他方で、彼はその対話の営みをアポロン神の神託をきっかけに神への奉仕として行っていたのだと言う。よく知られているように、その神託は「ソクラテス以上の知者はいない」というものであった。これは、論理や理性とは別次元と言うべきであろう。それなのにソクラテスはこの神託の意図に沿うことをめざした。さらにまた彼は、ダイモーン(神霊)の合図を度々聴き、それにも従っていたと言う。合理性と宗教性の両方がソクラテスの哲学的な活動と生き方を動機づけ方向付けている訳であるが、その弟子プラトンがしっかりとこの姿を見て学んだのである。プラトンの思想は合理性と宗教性とが一つの見事な全体を成す思想となり、他者との合理的な言説のやりとりを通じて、人間の魂の浄化と神的な知への上昇をめざす思想となったのである。理性と理性を超えたものとの間で何が起こっているのか。この授業ではそれを考えていきたい。 |
評価方法: | 試験を中心に評価する |
テキスト名: | 参考文献は授業内で適宜紹介する |
授業計画―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― |
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