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翻訳はわれわれにとって身近な言語活動である。文学・科学・ジャーナリズム・ビジネスなどどの分野をとっても言語間の翻訳なしにいまの社会はあり得ない。 翻訳は世界へつながるカギであると同時に、外からうにへ取り入れる情報をたくみに操作することのできるフィルターでもある。同様に、翻訳されて出て行く情報もまた操作され得る。 また翻訳は異言語間のみでなされるのではない。一言語内でも、一コミュニティ内でも一個人内でも、メッセージは記号を乗り換え、読み替えられていく。翻訳をめぐるトピックには、コミュニケーションの本質的問題でありながら見過ごされがちなものがたくさん潜んでいるのである。 大きく分けて次の二つをコースの目的とする: 1)Tanslation Studiesにおける理論にふれることで翻訳・コミュニケーションについての理解を深めること 2)実際に教室で翻訳を行ない、自分や他の学生の作品を分析・批評することで、理論を実践の場で確認すること。後者では、具体的には課題として小テキストをいくつか翻訳し、それをもとにディスカッションを行なう。その後で作品を分析したレポートを提出してもらう。 ちょっとした言葉の選択が意味・効果に大きな違いをもたらすことを実感し、翻訳そしてコミュニケーションの持つ深さ、怖さと楽しさを実感してもらいたい。 |
評価方法: | 提出課題・授業中のプレゼンやディスカッション、最終レポート、出欠席を総合して判断する。レポートについての詳細は授業で指示する。ディスカッションを多く取り入れるので授業中の積極的な発言を期待する。 |
参考文献: |
Eugene A. Nida and Charles,R.Taber and Noah S.Brannen 沢登春仁・升川潔 訳『翻訳−理論と実践』研究社出版、1973年 Eugene A. Nida, Toward a Science of Translating, J.E.Brill, 1964 成瀬武史『翻訳の諸相』開文社出版、1978年 |
注意事項: | シラバスはあくまでも予定であり、とくに実践翻訳の題材については参加者の希望を取り入れて変更することがある。 |
授業計画―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― |
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