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50102202

<目的>
現在、言語教育としての日本語教育は教室の中で実践される日本語教育から、社会的な文脈における日本語教育や日本語教師のあり方を考える時代になった。文化が越境し、複雑に混淆しあう現代社会の多言語環境では、日本語教育の学習者と教授者は常に固定的な関係や役割を持つのではなく、相互に学び、教えあうという言語教育観を持つ日本語教師が求められる。本実習ではこのような日本語教育観を理解し、実践するために必要な理論学習と学習者同士が相互に学びあうピア活動(仲間同士の学習活動)の体験を通して実習生自身の自律的な成長をめざす。
<授業活動>
1.日本語1/日本語2(木2限)科目に参加し、留学生の自律的な学習を支援するピア活動を体験する。
2.実習授業(木4限)では以下を中心に実施する
・ 理論学習(実習全体からの学びのため);共生日本語教育、体験学習、アクションリサーチなどに関する知識を深める
・ ピア学習体験を通して自律的な実習生になるために内省作業を行う。
・ 上記とあわせて、実習体験を継続的に記録する。
<課題>
前期/後期;ピア学習活動、体験学習、アクションリサーチのために必要文献を読む(ブックレポートや発表)、活動報告発表会、レポート(前期/後期)

評価方法: 出席(原則として欠席は認めない。就職活動のための欠席も同様。)、試験、全ての活動への自律的参加、報告発表、レポートなど総合的に評価する。

テキスト名: 未定。初回授業で詳細は説明する。必要に応じてコピーも配布予定。
参考文献:
・桜美林大学日本語プログラム2007『自律を目指す 言葉の学習』 凡人社
・岡崎眸 2007『共生日本語教育―多言語多文化共生社会のために―』 雄松堂
・佐治圭三・真田信治2004『日本語教師養成シリーズ6 異文化理解と情報』 凡人社
・横溝紳一郎 2000『日本語教師のためのアクション・リサーチ』凡人社、他多数

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. コース説明、個人面接


2. 試験(教授法復習)
3. 4月〜7月授業(1コマ(木)4限)に加え、日本語1(前・木2限)に参加しピア学習活動を実践する。ビデオ撮影、活動の音声録音作業とその逐語文字化作業を並行して行う。*日本語2(後・木2限)は10月〜12月
4. 4月〜7月授業内;実習B活動からの個々の学習体験を深め、研究し、自己成長へと活用するために必要な知的学習を行う。同時にピア活動を記録、内省、報告、体験共有化、課題の明確化と対応策を考える。
*日本語2(後・木2限)は10月〜12月
5. 7月;体験報告発表、実習レポート作成提出
*上記は変更する可能性もある