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    ラテンアメリカ研究入門I
  ラテンアメリカの社会と文化
YAGINUMA KOICHIRO 
柳沼 孝一郎
2単位 
2〜4 
前期 
43401300

 ラテンアメリカは、一方では多くの共通した面を持ちながらも、他方では独自性を有する地域である。地域としてのラテンアメリカを、自然環境、歴史変遷、人種、社会、文化構造などの観点から多面的にアプローチし、ラテンアメリカ地域を総合的かつ体系的に学ぶ。
  より専門的なラテンアメリカ地域文化研究、すなわちラテンアメリカ歴史、文化・文学、国際政治・経済、国際協力などについて研究をより発展させる研究演習(ゼミナール)へつなげる科目でもある。
  具体的には以下の内容にそって、適宜、ビデオを鑑賞し、解説を加えながら授業を進める。

評価方法: 課題レポート提出(50%、レポートの書き方については授業時に解説する)、ビデオ鑑賞についてのリアクション・ペーパー(30%)、出席など平常点(20%)を総合して、評価する。

参考文献: 国本伊代・中川文雄編ラテンアメリカ研究への招待新評論2005
加茂雄三編ラテンアメリカ(国際情勢ベーシックシリーズ(9))自由国民社1999

  プリント(柳沼孝一郎「悠久の大地 ラテンアメリカ紀行〜歴史・文化・社会〜」など)を授業時に配布する(プリントは各自が管理しておくこと)

注意事項: ●ラテンアメリカ地域文化研究に関心のある学生諸君の積極的な参加を期待したい。特に、毎年、本学から合格者を出している「日本メキシコ政府交換留学生」、「埼玉県費メキシコ留学生」およびメキシコのグアダラハラ大学あるいはグアダラハラ自治大学との交換留学を希望する学生諸君、将来、ラテンアメリカと関わりのあるビジネス界に進みたい学生諸君には是非、履修を薦めたい。
●ラテンアメリカ研究をより発展させ、深化させるためにも、「ラテンアメリカ史概論I(前期)・II(後期)」などラテンアメリカ研究に関連する科目を履修済みか、同時履修が望ましい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 総論:「ラテンアメリカ地域・文化研究」のすすめ

[I]ラテンアメリカ地域の特徴
      (1)地域概念
   (2)地勢と自然環境
      (3)多様性と共通性
   (4)亜地域:
      メキシコ、中米地域、カリブ海地域、
      アンデス諸国、ラプラタ地域、ブラジル

[II]ラテンアメリカの社会
      (1)人種構成
   (2)他民族文化社会・移民社会
      (3)社会階層:アミーゴ・ネポティズム
      (4)都市化と都市社会
      (5)多元文化社会と混血文化:
      インドアメリカ、メスティソアメリカ、
           アフロアメリカ、ユーロアメリカ
   (6)宗教と社会:
      カトリック教、
      「解放の神学」
   (7)グローバリゼーションと移民:
      人口流動の背景
      米国におけるヒスパニック・ラティーノ社会 

[III]ラテンアメリカの文化
      (1)ラテンアメリカ文学:
      モデルニスモ、インディヘニスモ文学、
           メキシコ革命小説、ガウチョ文学
      (2)ラテンアメリカの映画
      (3)ラテンアメリカの民族音楽と民族舞踊
      (4)ラテンアメリカの美術:
           メキシコの「壁画運動」とナショナリズム