前期(月・3)時間割表へ
前期(木・3)時間割表へ
    日英語対照研究
  英語から日本語を見る
ISHII YASUO 
石居 康男
4単位 
2〜4 
前期 
41101600

このコースでは、既修科目で身につけた英文法の仕組みに関する基礎的知識や文法についての考え方をもとに、日本語の文構造を英語の文構造と比較対照しながら考察する。英語の文法についてはかなり詳しいが、自分の母語である日本語の文法については意識して考えたことがないという人も多いだろう。また、日本語と英語の表面的な違いばかりに気を取られて、両言語には多くの共通点があることに気が付かない人も多い。逆に、日英語で同じだと思っていた現象の中には、よく調べてみると、実はまったく異なる仕組みが関わっていることが明らかになるものもある。このコースでは、母語話者としての自分の直観を意識化する訓練、筋道を立てて考えることによって個別言語の特質を明確にする訓練を通して、そのような特質を持った能力が私達の頭の中にいつの間にか育っていたという驚きを実感してもらいたい。

評価方法: 中間試験と期末試験の成績に基づいて判定する。

テキスト名: 三原健一構造から見る日本語文法開拓社2008

参考文献: 西垣内泰介・石居康男英語から日本語を見る研究社2003

注意事項: 「現代英文法」あるいは「英語統語論I」の単位を取得済みの者に限る。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 「日英語比較統語論」について・「文法」とは何か
2. 文の構造---英語の場合
3. 文の構造--日本語の場合
4. 副詞の分布と文の構造--英語の場合
5. 副詞の分布と文の構造--日本の場合
6. 格について--英語の場合と日本語の場合
7. 主語という概念をめぐって・日本語の多重主格構文
8. 例外的格付与構文・小節--英語の場合と日本語の場合
9. 代名詞の束縛変項の解釈--英語の場合
10. 代名詞の束縛変項の解釈--日本語の場合
11. 格と文法関係・主格目的語
12. ここまでの復習
13. <中間試験>
14. 関係節--英語の場合
15. 関係節--日本語の場合・主要部内在型関係節
16. 複合語---英語の場合
17. 複合語--日本語の場合
18. 受動文--英語の場合
19. 受動文--日本語の場合
20. 日本語の複合動詞
21. 二重目的語構文--英語の場合
22. 二重目的語構文--日本語の場合
23. 「かき混ぜ」再び
24. 「自分」再び
25. 後半の復習
26. <期末試験>