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    英語統語論IA
  脳内文法:文構成の原理を探る <入門編>
KUWABARA KAZUKI 
桑原 和生
4単位 
1〜4 
前期 
41100501

 どんな言語の話し手・聞き手も、新しい文を無限に創り出し、それを理解することができる。この言語の「創造的使用」は、一見すると当たり前のことのように思われるが、その背後には当たり前ではない、どの言語にも共通し、高度に組織化された規則性を持つ「言語の仕組」が存在する。そのような仕組が脳に内在するからこそ、話し手・聞き手は無意識に文を組み立てそれを理解することができるのである。文を組み立てる際に、話し手が暗黙のうちに従っている規則性、「言語の仕組」とは、どのような成分から構成されているのか、という言語に関する究極の問いについて考える。
 データに基づき仮説を立てそれを検証し、統語構造を設定する生成文法の基礎を身につける。

評価方法: 練習問題、中間試験、期末試験によって評価する。

参考文献: Liliane Haegeman, Thinking Syntactically: A Guide to Argumentation and Analysis, Blackwell Publishing, 2006
大津由紀雄, 池内正幸, 今西典子, 水光雅則言語研究入門:生成文法を学ぶ人のために研究社2002

注意事項: 「英語学概論」の単位を取得済みの学生を対象とする。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 言語科学とは
2. データの観察と一般化
3. 統語構造の設定
4. 動詞句の構造
5. 名詞句の構造
6. 文の構造
7. 併合と移動
8. 動詞句内主語仮説
9. 主語位置と助動詞
10. Yes-No疑問文
11. Wh-移動
12. 関係節の構造