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本を読む−2 哲学入門を読む |
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30005102 |
「本を読む」は、一冊の本を読みとおすことを通じて本を読む面白さ、奥深さを体験し、読書する習慣を身につけてもらうことを企図したものである。さまざまな分野の教員が自らの専門の見地から、学生に読んでもらいたい本(新書等)を推薦している。本を推薦した教員は、本に書かれていることを解説するというよりも、読者自身が感動したり気づいたりしたことを、対話によって引き出し、考えを深める手助けをする。この授業を契機として、これからの読書経験を豊かなものにしてほしい。 |
評価方法: | 面談とレポート(1200字程度、採点後返却する)。 |
テキスト名: | 左近司祥子『哲学のことば』岩波書店(岩波ジュニア新書)、2007年 |
講義で哲学書を読むと、ほぼ毎回のように、なぜこんなに難しいことばで書かれているのかと質問(というかたぶん不平)がでる。これに対する回答としては、当たり前に見過ごしている日常をあえて疑い問い直す人間がいるとすれば、その人が語る内容自体もまた当然非日常的で難しいということになるだろうし、その人が使うことば自体もまた、吟味され非日常的に厳密になっているか、非日常的で独創的な固有のことばとなっているであろう。これらの非日常的な内容とことばを生み出す人間こそ哲学者なのである。 そんな「哲学のことば」を紹介するこの哲学入門書のことばは、とてもやさしい。なぜやさしいのかというと、この本が、哲学のことばの客観的解説書というよりは、著者が哲学のことばに対して問いかけ考えた、その生き生きした過程そのものを伝える本になっているからであり、そうした仕方で読者を哲学の対話の中に引き入れてくれるからである。「人間とは何か」「恋とは何か」「友人とは何か」「人が学ぶのはなぜか」「死とは何か」「コミュニケーションとは何か」など、我々にとって重要な8つの問いをめぐって、学生のみんなも対話に参加し、自分のことばを発してみてほしい。 |
注意事項: |
*この授業は、教室で定期的に行われるものではなく、本を推薦した教員と受講者との間で個別に行われる。受講希望者に対する履修説明会を学期初めに開催する。希望者多数の場合は人数制限を行うことがある。課題本を昨年度以前に読んだ者の履修は認めない。 *教室:植田個人研究室(1号館2階1236号室) *履修制限:履修者は最大で10名程度。履修説明会に参加できなかった者に対しては、連絡方法等を個人研究室前のドアに掲示しておくので、その指示に従うこと。 |