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    政治学I
  転換に立つ日本政治
NAGAI HIROSHI 
永井 浩
2単位 
1〜4 
前期 
30002000

日本の政治は今、大きな転機に立たされている。戦後の平和と経済発展を支えてきた基本的なシステムが、さまざまな問題をかかえ問い直されようとしているのだ。平和憲法の空洞化が進み、平等社会から格差社会へと変貌した。なぜそうなったのか、解決策は何なのかを、政治学の基礎知識を学びながら考え、これからの日本の進むべき道を考えたい。

評価方法: 期末の試験・レポートを中心とするがその他の要素も加味して総合的に判断する。

テキスト名: テキストは特に指定しない。参考書は授業中に適宜紹介する。

注意事項: 講義で関心をもったテーマやトピックについて自主的に研究してほしい。そのために、日々のニュースで政治の動きを追ってほしい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 政治学とは何か
 「現実科学」としての政治学。政治学の諸分野
2. 戦後日本政治の確立過程
 連合軍占領下の民主化、平和国家建設。日本国憲法
3. 日米安保体制下の経済発展
 独立の回復。軽武装・経済重視路線
4. 置き去りにされた沖縄問題
 在日米軍基地の集中。沖縄の犠牲による本土の平和
5. 高度成長と日本社会の変貌
 国民生活の変化。新しい価値観の形成。「豊かさ」の代償
6. 自民党一党支配体制の功罪
 経済成長と政治腐敗。公共事業による権力と利権の確保
7. 政党と圧力団体
 政府と議会政治。自由民主主義体制下の政治過程
8. 「55年体制」から「改革」の時代へ
 連立政権の時代。細川内閣の政治改革
9. 行政改革とは何か
 政治過程における官僚制。行革の緊急性と難航
10. 「構造改革」と格差社会の進行
 「小さな政府」か「大きな政府」は
11. 日米安保の変質と平和憲法の空洞化
 「国際貢献」論の台頭からイラクへの自衛隊派遣へ
12. 「戦後」の問い直しとポスト戦後の構想
 グローバル化のなかの日本の進路