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    社会学IB
  社会学の基礎と歴史
CHEN GUANG 
晨 光
2単位 
1〜4 
前期 
30001602

 人々が生活を営むために結ばれている人間関係のネットワークは社会を形成する。しかし、この「社会」をはっきり認識するのは難しい。だから、学問としての社会学が生まれたのである。
 社会学者の間でかつて「社会学とは何か」に関して論争が行なわれた。われわれは、社会学を学ぶために、まず「ミクロ社会」、「マクロ社会」、「狭義の社会」、「広義の社会」などの領域を区別し、「個人の行為」、「社会システム」などの概念を理解しなければならない。また、社会学研究の諸部門について考えてみる必要がある。これは「理論社会学」、「領域社会学」、「経験社会学」である。
 社会学の定義、根本概念、諸分野などの基礎知識を手に入れると、社会学の歴史を勉強する段階へ進むべきであろう。人類社会の近代化とともに、社会学は西洋で生まれたのであり、また産業文明を中心とする近代文明とともに世界中に広げるようになった。社会学者の第一世代、第二世代、第三世代は、それぞれ何を考え、社会変動に対してどのような洞察を行なったか。彼らが注目した問題は、現在われわれが住んでいる非西洋後発社会において、またわれわれが学んでいる社会学にとってどのように変化をもたらしたのか。これらの問題を考えながら、現実社会を見る目をやしなうのは、この授業の目的である。

評価方法: 授業中の課題と筆記試験の成績で評価する。

テキスト名: 富永健一『社会学講義--人と社会の学』中央公論社1995

参考文献: マックス・ヴェーバー『社会学の根本概念』岩波書店1972
富永健一『思想としての社会学』新曜社2008

注意事項: 「社会学1B」と「社会学2B]を合わせて履修することが望ましい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. オリエンテーション 人間、社会と社会学
2. 「広義の社会」と「狭義の社会」、「マクロ社会」と「ミクロ社会」
3. 個人の行為と社会システム、両者関係の検討
4. 理論社会学の研究内容
5. 領域社会学の研究内容
6. 経験社会学の研究内容
7. 社会学第一世代 イギリスのスペンサー
8. 社会学の第二世代(1) フランスのデュルケーム
9. 社会学の第二世代(2) ドイツのテンニエス
10. 社会学の第二世代(3) アメリカのクーリー、ミート
11. 社会学の第三世代(1) 西洋の社会学者たち
12. 社会学の第三世代(2) 日本の社会学者たち
13. 現代社会学 その成果と展望 
14. 総合復習
15. 期末試験