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    日本研究
  日本の文化と道徳を考える
KUBOTA KOMEI 
窪田 高明
4単位 
  
通年 
91302000

日本人の思想の変化を時代を追って学ぶ。思想の内容を学だけではなく、その思想を表現する文章、文体、表記などにも注目して理解を深める。なお、教科書は教員が準備するので購入する必要はない。

評価方法: 学期末にレポートを提出。

テキスト名: 相良亨日本思想史入門ぺりかん社1984

  教員が用意するのが、履修者が購入する必要はない。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 古事記
日本人の神話と歴史観。古事記と日本書紀。
2. 万葉集
日本語の表記。和歌の文化的な意義。(補充:古今和歌集)
3. 三教指帰(空海)
仏教の理解。呪術と表現。宇宙論の自覚。
4. 往生要集(源信)
浄土の思想。絶対者との直面。無常の思想。
5. 源氏物語(紫式部)
宮廷文化の発展。王朝女流文化の背景。
6. 愚管抄(慈円)
歴史の自覚。理性の自律。
7. 正法眼蔵(道元)
絶対の自覚。真理を生きる。真理と表現の冒険。
8. 歎異抄(親鸞)
有限者の自覚。救済と宇宙。
9. 平家物語(著者不明)
武士の思想。一族と個人。無常の文章。(補充;謡曲の思想)
10. 徒然草(卜部兼好)
無常を生きる。知識人の出現。知と自由。
11. 葉隠(山本常朝)
武士の思想。近世武士の矛盾。
12. 童子問(伊藤仁齋)
儒学の日本化。日本人の思想表現としての漢文。人間主義的な儒学。
13. 弁道(荻生徂徠)
社会思想と儒学。人間と社会。武士の時代の超克。
14. 直毘霊(本居宣長)
日本文化の自覚。伝統の回復。思想表現としての日本語。国学。
15. 幽囚録(吉田松陰)
近代思想を求めて。武士と知識人。藩、日本、世界。