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    英日対照言語学(統語)
  
HASEGAWA NOBUKO 
長谷川 信子
4単位 
  
後期 
91101020

日本語と英語の様々な言語現象を、記述的一般化および、言語理論による説明と関わる形で考察・分析する。日本語と英語の表層的な違いに終始するのではなく、「言語」一般の体系の観点から日本語・英語の現象を観察し、それにより、教育文法や記述文法では得られない一般化や説明に至る道筋を示す。この講義を通して、各々の学生は自分の研究トピックを絞り込むと同時に理論との関連を意識して発展させることができるようになることを目指して欲しい。
 本講義では、英語と日本語で、片方の言語の現象の観察と一般化をもとに、もう一方の言語での現象を考察するという方向で、さまざまな現象とそれらにまつわる疑問点を考察する。学生には、ここで扱う現象や説明を理解し、それらと関わる現象を自らの研究トピックとして発展することができるようになってくれることを望む。提示される現象の説明が必ずしも「正しい」わけではないが、その説明に至る道筋を理解することは、どのような研究であれ、自らの研究を先行研究との関わりにおいて位置づける作業(それは、アカデミックコミュニティの一員である研究者としては最低限必要な作業である)には不可欠なものである。先行研究のfairな理解があってはじめて、自らの研究の位置付けが可能になる。その意味でも、宿題として課すトピック毎の「なぜ」の問には必ず答え、そうした研究作業の基本をマスターしてもらいたい。(余談だが、修士論文や修士研究報告が書けない、まとまらない場合の大きな原因は、この作業ができないことに因るのである。)

 今年度の授業では、統語部門と接点を持つ語彙・レキシコン、および語用論とのインターフェイス現象を扱う。現象面を洗い出すと同時に、統語論の位相(phase)と呼ばれるカテゴリーの理論的な位置づけを探りたい。

評価方法: 授業参加、討議、発表、宿題、期末レポート、などを総合的に評価する

テキスト名: 学期はじめに指示する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 学期始めに、詳しい内容とスケジュールを決定する。