前期(金・2)時間割表へ
    東南アジア政治経済論I
  開発の時代から民主化の時代へ
NAGAI HIROSHI 
永井 浩
2単位 
1〜4 
前期 
50402100

東南アジアは日本の大切な隣人のひとりで、政治と経済の関係は大きい。近年は観光旅行の人気スポットでもある。だとしたら、この地域の基本的な理解は欠かせないはずだ。地域の発展の歩みと現在の問題を学び、日本との関係も考えてみたい。

評価方法: 期末の試験・レポートを中心にその他の要素も加味する。

テキスト名: テキストは特になし。参考書は授業中に適宜紹介する。

注意事項: 「東南アジア政治経済論1」の次に「2」を受講するのがのぞましいが、どちらかでもかまわない。
メディアのニュースに接し、自分で興味のあるテーマを自主的にフォローするようこころがけてほしい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 東南アジアとはどんな地域か
 宗教・民族・言語・文化などの多様性と共通点
2. 独立から建国へ
 欧米の植民地支配、日本の軍事占領からの解放
3. 国民国家の建設
 経済発展と多様性のなかの統一
4. ASEANの結成と「開発」の時代の始まり
 冷戦下での開発独裁のスタート
5. ASEAN諸国と日本の関係強化
 反共国家の結束。「反日」から経済支援へ
6. インドシナの戦火と社会主義建設の混乱
 ベトナム戦争、カンボジア内戦
7. 「東アジアの奇跡」
 冷戦後の高度成長への世界の注目
8. アジア通貨危機による「成長神話」の崩壊
 グローバリゼーション下での東アジアモデルの矛盾
9. スハルト政権の崩壊と開発政治の終焉
 経済危機から政治危機へ。分離独立運動の激化
10. 経済再建と市民社会論
 開発優先で置き去りにされた課題への取り組み
11. 東アジア共同体への模索
 中国の台頭と地域統合論議
12. 転機に立つ東南アジアと日本の関係
 国際関係の多様化のなかで