後期(月・2)時間割表へ
    文化人類学概論II
  宗教・グローバリゼーション・ジェンダー・アイデンティティ
YOSHIDA MITSUHIRO 
吉田 光宏
2単位 
1〜4 
後期 
50303900

様々な社会においてアイデンティティが、グローバリゼーションの影響を受けながら多様な形で形成されてきていることを様々な事例から比較考察していく。グローバリゼーションは、世界を均質にしていく作用もあるが、文化の多様性を更に複雑化させてもいる。その実情はどのようなものであろうか。具体的にはミクロネシア、アメリカ、ベドウィン、インド、スーダン、日本などにおいて宗教心、ジェンダー役割、感情表現などがどのようにアイデンティティ構築に結びつくものか比較考察し紹介する。異文化を理解するための視点や捉え方を、多様な社会を比較しながら学んでいく。より深く異文化を理解するために、フーコー、デリダ、ラカンら、ポスト構造主義者と呼ばれる思想家達の捉え方の初歩的視点も紹介していく。

評価方法: 1.試験:論述式のもの
2.レポート
3.クラスへの参加


テキスト名: 講義初回に指示する。授業で扱う内容のプリントをテーマごとに配布し、それにそって授業を進めていく。推薦図書を随時紹介する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. イントロダクション
2. 宗教とジェンダー:欧米とミクロネシアの感情表現と生命観
3. 宗教とジェンダー:地中海沿岸イスラム社会の感情表現と信仰
4. 宗教とジェンダー:イギリス植民地におかれたインドの宗教儀礼のジェンダー
5. 宗教とジェンダー:スーダン北部のイスラム社会の宗教儀礼とジェンダーの脱構築
6. ジェンダーとアイデンティティ :アメリカ客室乗務員の女性の感情を統御する構造
7. ジェンダーとアイデンティティ :アメリカの商業芸術家:美とアイデンティティ
8. ジェンダーとアイデンティティ :日本:テレビ・メディアにおける「スピリチュアリズム・ブーム」
9. 「精神分析的文化解釈」「ポスト構造主義」:入門編