後期(月・4)時間割表へ
    比較思想II
  
UEDA KAORI 
植田 かおり
2単位 
1〜4 
後期 
50302000

 比較思想の考え方を学ぶことによって、思想を相対化するという見方を、実際の文献や資料を通じて養う。
 今期はロラン・バルト『表徴の帝国』を読む。バルトが来日時に体験した驚きをもとに論じた日本文化論である。パチンコが勤勉な工場労働に見える、東京の真中には大きな穴がある、贈答品それ自体は空虚である、等々、とても面白い視点が満載である。この著作を読むことによって、日本文化の内部に生きる我々が空気のように慣れ親しんでいるはずの日本の様々な慣習・風景を、外から全くの異文化として眺めることができるのである。

評価方法: 試験を中心に評価する。

テキスト名: ロラン・バルト表徴の帝国ちくま学芸文庫1996

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. この授業へのイントロダクション
2. 比較とは何か、相対化とは何か:比較思想の意味と価値
3. ロラン・バルトと構造主義1
4. ロラン・バルトと構造主義2
5. ロラン・バルト『表徴の帝国』講読1
6. ロラン・バルト『表徴の帝国』講読2
7. ロラン・バルト『表徴の帝国』講読3
8. ロラン・バルト『表徴の帝国』講読4
9. ロラン・バルト『表徴の帝国』講読5
10. ロラン・バルト『表徴の帝国』講読6
11. ロラン・バルト『表徴の帝国』講読7
12. ロラン・バルト『表徴の帝国』講読8
13. まとめ