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    日本語学IIC
  日本語文法
ITO TAKETO 
伊藤 健人
4単位 
1〜4 
集中 
50101203

言語教育で重要なのは「何をどう教えるか」ということである。日本語教育の場合の「どう」は「教授法・指導法」であり、「何」の部分は「日本語」であろう。しかし、一口に「日本語」といってもその範囲は広く、実際のクラス活動では教師の「さじ加減」によって学習者のレベルにあった「日本語」を取捨選択しなければならない。特に、初級のクラスで重要なのは、学習者にどこを見せてどこを隠すかが重要である。この授業ではそのような「さじ加減」がうまくできるように、日本語の文法の基礎について考えていく。

評価方法: 「小テスト」と「終了テスト」、及び、数回の「課題」により評価する。

参考文献: 益岡隆志・田窪行則基礎日本語文法くろしお出版1992

  テキストは用いず、ハンドアウトを配布する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. イントロダクション
2. 文法とは何か?
3. 言語事実の観察→把握→一般化について
4. 日本語教育に適した文法とは?
5. 初級テキストに見る日本語文法
6. 初級文型を考える
7. 格(1):格表示と文法関係
8. 格(2):項構造と意味役割
9. 述語について(動詞・形容詞の特徴)
10. 自動詞と他動詞
11. 受け身・使役
12. 前半のまとめと「小テスト」
13. テンス・アスペクト
14. 授受表現
15. 連体修飾
16. コ・ソ・ア(指示詞)
17. モダリティ
18. 複文と接続表現
19. 主題と取り立て
20. いわゆる「は」と「が」
21. 格助詞と取り立て助詞
22. 格助詞の用法
23. 格パターンと構文
24. まとめと「終了テスト」