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    米国史概論IB
  アメリカ合衆国史の主要問題(19世紀末まで)
KUROSAKI MAKOTO 
黒崎 真
2単位 
1〜4 
前期 
41402902

この授業では、アメリカ合衆国の歴史的歩みを概観し、その輪郭と特色について理解を深める。19世紀末までをおおよそ年代順に概観しながら、アメリカ合衆国史の主要問題のいくつかを拾い出し、検討を加えていく。大きくIからVまでのテーマ(「内容」参照)を設定し、各テーマを数回にわたり掘り下げる。各テーマを単に過去の出来事として眺めるのではなく、それらが現在のアメリカ合衆国のどの側面――人種関係、国民統合、国民的気質、外交姿勢など――と関係しているかという問題意識に照らしてみていく。したがって、19世紀末までを扱いながらも、議論はしばしば現在にまで及ぶであろう。授業は講義形式で行い、OHCやビデオを適宜使用する。また、参考となる文献や映画も紹介する

評価方法: 出席、リアクション・ペーパー、学期末課題(試験またはレポート)による総合評価
(詳細は第1回目の授業で説明)

参考文献: 明石紀雄・飯野正子エスニック・アメリカ 新版有斐閣選書1997
有賀夏紀・油井大三郎(編)アメリカの歴史:テーマで読む多文化社会の夢と現実有斐閣アルマ2002
紀平英作(編)アメリカ史 世界各国史24 新版山川出版社1999
大下尚一・有賀貞・志邨晃佑・平野孝(編)史料が語るアメリカ有斐閣1989

  他の参考文献は、授業で随時紹介していく

注意事項: 前期の「米国史概論B」は19世紀末までを、後期の「米国史概論B」は20世紀を扱う。したがって、この授業を履修する学生は、引き続き後期に「米国史概論B」を履修することが望ましい。
履修者100名程度。履修希望者多数の場合は、人数制限をすることもある。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. イントロダクション
2. I.【新大陸で出会った三つの人種集団:北米イギリス植民地】
  ネイティブ・アメリカン:先住民
3.   白人:ヨーロッパからの移住者(ピューリタンを中心に)
4.   黒人:アフリカからの移住者(大西洋奴隷貿易)
5. II.【アメリカ独立革命の意義】
  アメリカ独立革命の背景、意義、限界
6.   アメリカ政治制度の確立
  ―合衆国憲法、連邦主義、三権分立―
7. III.【アメリカ膨張主義の文脈】
  「明白なる運命」
8.   フロンティアの歴史と遺産
9. IV.【「連邦権」と「州権」との対立】
  黒人奴隷制度の展開―南北戦争の原因―
10.   南北戦争―リンカン大統領を中心に―
11.   南部再建と挫折、法的人種隔離制度の確立
12. V.【大陸横断鉄道建設がもたらしたもの】
  爆発的工業化の時代
13.   カウボーイの時代
14. 学期末課題(試験またはレポート)