後期(金・2)時間割表へ
    米国研究入門IID
  アフリカ系アメリカ人研究(後編)
KUROSAKI MAKOTO 
黒崎 真
2単位 
1〜4 
後期 
41402204

米国研究には様々な分野があるが、その中でも白人・黒人関係に関する研究は、今日に至るまで重要な位置を占めてきたものの一つである。そこで本授業では、米国研究の入門として、アフリカ系アメリカ人研究を取り上げる。その際、全体を通して、政治、法、階級、ジェンダー、音楽、映画といった多様な切り口を導入していく。「歴史編」では、主として20世紀(1960年代まで)のアフリカ系アメリカ人の歴史的歩みを概観する。「現代社会編」では、現在の米国社会とアフリカ系アメリカ人社会が抱える課題を検討する。「応用編」では、「歴史編」と「現代社会編」で獲得した知識を活用すると、さらにどのようなテーマを新たに設定することが可能となってくるかについて、具体例をいくつか紹介する。授業は講義形式で行い、OHCやビデオを使用する。また、参考となる文献や映画の紹介も行う。

評価方法: 出席、リアクション・ペーパー、学期末課題(試験またはレポート)による総合評価
(詳細は第1回目の授業で説明)

参考文献: 猿谷要歴史物語アフリカ系アメリカ人朝日選書2000
本田創造アメリカ黒人の歴史岩波新書1986
アンドリュー・ハッカー、上坂昇訳アメリカの二つの国民明石書店1994

  その他の参考文献は、授業で随時紹介していく

注意事項: 前期の「米国研究入門D」と後期の「米国研究入門D」はワンセットと考えてもらいたい。したがって、本授業の履修者は、前期に「米国研究入門D」を履修済みであることが望ましい。
履修者は150名程度。履修希望者多数の場合、人数制限をすることもある(前期「米国研究入門ID」履修者優先)

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. イントロダクション
2. 【歴史編:20世紀】
 黒人の北部への移住―夢と現実―1
3.  黒人の北部への移住―夢と現実―2
4.  統合主義と黒人民族主義1
 ―キング牧師と南部公民権運動―
5.  統合主義と黒人民族主義2
 ―マルコムXとブラック・パワー運動―
6. キング牧師―非暴力への遍歴―
7. 【現代社会編】
 公民権運動の成果と課題1
 ―hate crime、racial profiling―
8.  公民権運動の成果と課題2
 ―Affirmative Action―
9. 【応用編】
 ブラック・ミュージックに関する一考察1
10.  ブラック・ミュージックに関する一考察2
11.  ブラック・ムービーの変遷
 ―多様化し始める黒人像―
12.  ジェンダーの視点を導入する
 ―黒人社会の内部告発と黒人女性の自立―
13.  「人種」概念と人種差別―日本の課題―
14. 学期末課題(試験またはレポート)