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    英語学概論E
  
TANAKA YUJI 
田中 裕司
4単位 
1〜4 
前期 
41100105

言語能力はヒトの生物学的資質であり、わたしたちが言語に関してどのような知識を持っているのか、そして、それはどのような体系をなしているのかという問は非常に重要である。しかしながら、言語知識はわたしたちの意識が及ばない領域にある。例えば、日本語話者であれば「昨日買ったの本」という表現は不自然であると判断することができるが、なぜ「の」があると容認できないのかという問題には答えられないのが普通だ。本講義では、英語を中心に言語現象を注意深く観察・分析し、その根底にある規則性を探ることによって、言語の体系を解明するための基礎的方法を学ぶことが主眼である。

評価方法: 中間試験と期末試験にもとづいて判定する。

テキスト名: 大津由紀雄・池内正幸・今西典子・水光雅則(編)言語研究入門〜生成文法を学ぶ人のために研究社2002

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. はじめに:「英語学」とは
2. 言語知識とは何か
3. 文法の組み立て
4. 音声学・音韻論(1):言語音の仕組み
5. 音声学・音韻論(2):音素
6. 音声学・音韻論(3):音節
7. 形態論(1):語を作る仕組み
8. 形態論(2):複合語
9. 形態論(3):派生語
10. 統語論(1):句構造
11. 統語論(2):文法規則
12. 統語論(3):言語の多様性と普遍文法
13. 中間試験
14. 意味論(1):文の意味解釈
15. 意味論(2):概念意味論
16. 意味論(3):照応現象
17. 事例研究:動詞句削除の分析
18. 語用論(1):発話行為
19. 語用論(2):会話の含意
20. 言語獲得(1):言語獲得の論理的問題
21. 言語獲得(2):原理とパラメター
22. 言語獲得(3):項構造の交替現象
23. 言語情報の処理過程と英語
24. 社会言語学:様々な英語
25. 歴史言語学:英語の変化
26. 英語学の現状と展望(1):ミニマリスト・プログラムと動的文法理論
27. 英語学の現状と展望(2):言語の脳科学
28. 期末試験