後期(月・3)時間割表へ
    哲学IIA
  「美」を哲学する-2
UEDA KAORI 
植田 かおり
2単位 
1〜4 
後期 
30000501

 フィチーノはイタリア・ルネサンス期の思想家である。ルネサンスは、中世キリスト教を通り越してギリシャ・ローマ文芸に憧れ、それを研究し、再生・復興した歴史上の文化的大事件であった。その中でも、フィチーノは、キリスト教的な思想の基盤を保ちつつ、大胆にプラトニズムの思想を導入し、独創的な思想体系を作り上げたのである。それは、簡単に言えば、神をめぐる宗教的立場と、人間それ自体をめぐる哲学的立場とが合致した美事な思想である。
 前期の内容を踏まえながら、今期はフィチーノによるプラトンの『饗宴』の注解書(左近司祥子訳『恋の形而上学』国文社、1985年)を読んでいくことにしたい。

評価方法: 試験にて評価する。

テキスト名: テキストと参考文献については初回授業にて指示する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. この授業のイントロダクション
2. 西洋古代思想における「美」1
3. 西洋古代思想における「美」2
4. 文献の紹介
5. フィチーノ『恋の形而上学』講読1
6. フィチーノ『恋の形而上学』講読2
7. フィチーノ『恋の形而上学』講読3
8. フィチーノ『恋の形而上学』講読4
9. フィチーノ『恋の形而上学』講読5
10. フィチーノ『恋の形而上学』講読6
11. フィチーノ『恋の形而上学』講読7
12. フィチーノ『恋の形而上学』講読8
13. まとめ