私たちは日常生活の中で何らかの集団に関わっているが、その中でも特に私たちの考え方や行動に影響を与えるのは家族や友人などといった小集団(スモールグループ)である。小集団を形成するためには、まず人間関係を築き、その関係を発展させ、さらには維持していく必要があるが、その過程においてコミュニケーションが果たす役割は大変重要である。当科目では、周囲との関係を豊かなものにするには、また小集団の機能を高めるには、どの様なコミュニケーションが効果的であるか考えを深めてもらう。 具体的にはコミュニケーションや社会心理学、ヘルスカウンセリングの諸理論を概説するとともに、豊かな人間関係を築くうえで不可欠なソーシャルスキル(傾聴、アサーション等)についてもとりあげ、授業で実施するグループワークやディスカッションを通して実践してもらう。さらには、受講生自身のコミュニケーション・スタイルを再認識することも授業の目的とし、グループワークでの自分の行動や思考、感情などを記録して分析していくことを課題とする。なお、学部留学生が履修する「日本語総合講座(担当:堀内みね子先生)」との合同授業を数回行う予定。詳細は1回目の授業で説明する。 授業では、コミュニケーションというものを単に知識としてだけでなく、体験的に心で様々な事を感じながら学んでもらう。必然的に、自分自身の内面と向き合う必要が出てくるので受講するに当たっては、その心構えを持って臨んで欲しい。
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