後期(火・3)時間割表へ
    商法概論II
  
KARASAWA HIROAKI 
唐澤 宏明
2単位 
1〜4 
後期 
50404900

企業は、まず法人組織(会社)を作り、次に他の法人および個人等と取引をすることによって収益を上げ発展する。取引は、どのように行われていくのか。そこにはどのような問題が発生し解決されているのか。最終的に決済はどのように行われるのか。海外との貿易取引はどのように行われ、どのような問題があるのか、などビジネスの現場で必要となる知識について幅広く解説する。
 講義の順序としては、まず、前期の商法概論を引き継いで決済(手形・小切手)からはじめ、次にインターネットによる取引(電子商取引)、通常のビジネスにおける取引上の様々な問題に順次解説を進めていく。
 社会に出て、ビジネスの現場で必要とする様々な知識を一つ一つ話していく。40年以上にわたる実社会における長い経験を基に数々の実例を織り込んで興味深く解説するので、将来必ずや役に立つと思う。

評価方法: 出席・リポートの結果などを勘案して評価します。

テキスト名: 唐 澤 宏 明『ビジネス法入門』日本経済新聞社2005

  適宜必要な資料を配布する。必要に応じ『ポケット六法』を持参すること。

注意事項: あらかじめ「商法概論」を履修していることが望ましい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 取引の決済(手形・小切手の意義と機能、約束手形)
2. 取引の決済(裏書、遡求の手続、利得償還請求権)
3. 取引の決済(為替手形、為替手形による送金、為替手形による取立て)
4. 取引の決済(小切手、線引小切手)
5. 国際貿易の仕組み、国際電子商取引(インターネットによる国際貿易) 
電子商取引の仕組み(電子契約、リスクの回避と暗号、電子署名)
6. 電子商取引の仕組み(電子認証、電子公証、電子マネー)
7. 国際電子商取引の現状と今後の展望(信用状・船荷証券の電子化、為替手形の電子化)
8. 会社の営業活動と法
取引の主体と客体(個人・法人、権利能力・行為能力、物権・債権、期間・時効)
9. 取引先の調査
契約(契約の諸類型、契約書の作成、契約の成立・効力、公正証書、印鑑、印紙税)
10. 売買契約(売買取引基本契約、基本契約と個別契約、所有権留保、クレーム、損害賠償の請求)
11. 売買契約(契約の解除、期限の利益喪失約款、相殺)
12. 消費貸借契約(金銭債権の保全、履行の強制、金銭債権の回収)
13. 国際貿易(取引の6条件、インコタームズ、信用状、貨物保険、貿易保険、船荷証券、国際複合一貫運送証券、インボイス、為替手形による決済)
14. 国際事業(製品の海外への販売、海外への事業展開、国際経営、国際資金調達、国際通商法、国際取引に係る紛争の解決)
15. まとめ