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    比較文明論I
  ユネスコの「世界遺産」ー危機遺産
AIKAWA-FAURE NORIKO 
愛川-フォール 紀子
2単位 
1〜4 
前期 
50301500

ユネスコが指定した「人類共通の遺産」と見做される世界遺産は830にものぼる。内訳は、文化遺産が
644物件、自然遺産が162物件、文化遺産とも自然遺産とも見做される「複合遺産」は24物件登録されている。その中で自然災害や武力紛争や環境汚染、また道路、橋、飛行場建設や都市開発計画等の開発事業によって緊急に保護措置を取る必要があるものや、登録時に審査された基準を満たさなくなり「世界遺産」登録の枠内に保持出来かねるものが「危機遺産リスト」に指定される。今日31に上る「危機リスト」の世界遺産の中から11の例を考察してどのような救済措置をとるべきかを検討する。また今後危機リストに指定される恐れのある世界遺産も検証する。DVDをフルに活用した学生の発表(PPT使用)、討論による積極的参加を期待する。  


評価方法: 出席状況、発表、クラス討論への参加状況、レポート

テキスト名: 愛川紀子監修、古田真美著世界遺産門シンクタンクせとうち総合研究機構2007
古田陽久世界遺産ガイド危機遺産編シンクタンクせとうち総合研究機構2006

注意事項: 人数制限:30人まで

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. ユネスコの文化遺産自然遺産保護活動の歩み
2. 同上
3. 世界遺産とは何か?何を目的としているか?
4. どのように世界遺産は遺産リストに登録されるのか?
5. 危機遺産はどの様に指定されるか? どのような問題が原因となるか?
6. 危機遺産リストー民族紛争が原因:エルサレム旧市街と城壁、コンゴの指定された4つの国立公園
7. 危機遺産リストー開発事業が原因:リオ・プラターノ生物圏保護区、ザビドの歴史都市
8. 危機遺産リストー開発事業が原因:カトマンズ渓谷、ドレスデン エルベ渓谷の景観
9. 危機遺産リストー環境汚染が原因:エバーグレーズ国立公園
10. 危機遺産リストー管理体制不足が原因:コルディルェラの棚田、タンザニアのキルワキシワーニ遺跡群
11. 危機遺産リストー自然災害が原因:バムの文化的景観、城砦都市バクー(アゼルバイジャン)
12. 今後危機リストに指定される可能性のあるもの:万里の長城、グレートバリアリリーフ
13. 今後危機リストに指定される可能性のあるもの:バイカル湖、マチュピチュの歴史保護区