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    スペイン経済論I
  極貧国からEU加盟国へ:経済発展のあゆみ
TOKADO KAZUEI 
戸門 一衛
2単位 
2〜4 
前期 
43400500

19世紀以降のスペイン経済の史的展開を分析し、欧州の「周辺国」であったスペインがいかに欧州先進国にキャッチアップしてきたのか、そのプロセスで達成された、あるいは達成されなかった課題は何かを検討する。
具体的にはスペインにおけるアンシャン・レジーム(旧体制)の崩壊(19世紀後半)、外国資本の浸透、資本主義の確立(20世紀初期)、農地改革をはじめとする近代化の試みと挫折(1930年代)、封鎖経済から開放経済体制への移行(1950年代末)、高度経済成長と産業構造の変化(1960年代)、石油危機への対応、EC加盟(1986年)などのテーマを分析する。

評価方法: 出席点 約25点、自由課題レポート 約15点、ミニレポート2回(各5点)10点、筆記試験 約50点の計100点で評価する。

テキスト名: 参考文献を紹介し、適宜プリントを配布する。
最近の参考文献には以下のものがある。
戸門・原『スペインの経済』早稲田大学出版会、1998年
スペインの現代経済『楠貞義』勁草書房、1994年

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. スペインにおけるアンシャン・レジーム(旧体制)の実態
2. アンシャン・レジームの崩壊と産業革命の萌芽
3. 鉄道建設と外国資本
4. カタルーニャとバスク両地方における工業化
5. 米西戦争(1898年)とスペイン経済
6. 第1次世界大戦期の好況と資本主義の確立
7. 労働者階級の形成と労働運動
8. 独裁体制の国際的孤立と経済自立政策
9. 第二共和政の農地改革
10. 経済安定化計画と高度成長
11. 産業構造の変化
12. 経済政策の展開
13. ECとスペイン経済