後期(金・5)時間割表へ
    米国外交論II
  
SAITO NAOKI 
斎藤 直樹
2単位 
1〜4 
後期 
41404200

「戦争の世紀」としばしば呼ばれる20世紀はまた「アメリカの世紀」とも呼ばれる。これには確かな根拠がある。第一次世界大戦は大戦で著しく疲弊した欧州諸国に代わり、米国を大国の座に押し上げた。そして第二次大戦を契機に超大国となった米国は冷戦時代、ソ連との熾烈な冷戦を繰り広げた。1991年12月のソ連の解体に伴い冷戦が終結すると、唯一の超大国として文字通り世界に君臨していると言える。他方、2001年9月に起きた「同時多発テロ事件」は米国に計り知れない衝撃を与えることとなった。その後、米国は単独行動主義路線を突き進んでいるとしばしば批判される。こうした理解に立ち、米国外交論IIは第二次世界大戦の勃発から21世紀の今日までに生起した重大な問題に米国がどのように対応してきたかについて各事例を取り上げ、そのケース・スタディを行いたいと考える。

評価方法: 出席30%、レポート70%

テキスト名: 斎藤直樹イラク戦争と世界現代図書2004

参考文献: 斎藤直樹現代国際政治史(上・下)北樹出版2002

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. オリエンテーション−授業の進め方ならびに成績評価の基準について説明する。
2. 第二次世界大戦と米国:ファシズム国家との戦い(対独戦、対日戦)
3. 冷戦の勃発と米国(1):対独戦後処理の問題と欧州における冷戦の勃発
4. 冷戦の勃発と米国(2):対日占領政策、共産中国の成立、朝鮮戦争
5. 冷戦の進展と米国(1):米ソ軍拡競争
6. 冷戦の進展と米国(2):ベルリン危機、キューバ危機、
7. 冷戦の進展と米国(3):ベトナム戦争
8. 冷戦の進展と米国(4):中東戦争、イラン・イラク戦争
9. 冷戦の終結と米国:東欧の民主化、ソ連の崩壊、冷戦の終焉
10. 冷戦後世界と米国(1):湾岸戦争、ソマリア紛争、旧ユーゴスラビア紛争、パレスチナ和平(オスロ合意)
11. 冷戦後世界と米国(2):北朝鮮問題(米朝枠組み合意)、イラク問題、コソボ紛争
12. 21世紀の米国外交(1):「同時多発テロ事件」、対テロ戦争、多国間協調主義と単独行動主義
13. 21世紀の米国外交(2):イラク危機と米国
14. 21世紀の米国外交(3):イラク戦争と米国
15. 21世紀の米国外交(4):北朝鮮危機と米国