後期 集中講義へ |
本を読む−21 |
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30005121 |
「本を読む」は、一冊の本を読みとおすことを通じて本を読む面白さ、奥深さを体験し、読書する習慣を身につけてもらうことを企図したものである。さまざまな分野の教員が自らの専門の見地から、学生に読んでもらいたい本(新書等)を推薦している。本を推薦した教員は、本に書かれていることを解説するというよりも、読者自身が感動したり気づいたりしたことを、対話によって引き出し、考えを深める手助けをする。この授業を契機として、これからの読書経験を豊かなものにしてほしい。 |
評価方法: | 面談とレポート(1200字程度、採点後返却する) |
テキスト名: | 田中克彦『ことばと国家』岩波新書、2001(36刷)年 |
本書は、初版が1981年であるから、少なくとも20年にわたって読み継がれてきたものである。わたしたち日本人は、「国語」とか「母国語」「外国語」などと言ってあやしまないが、「一つのことば」は「一つの国家」に対応しているのであろうか。そもそも「一つのことば」とはどのようにして分けられるのか。本書は、こうした問いかけからはじめて、「国家語」が形成されるプロセス、「国家」を越えるピジン語、クレオール語までを論じている。読み方はいろいろできるはずだが、言語のもつ「政治性」について考えてもらいたい。価格は2001年版で700円+税。 |
注意事項: |
この授業は、教室で定期的に行われるものではなく、本を推薦した教員と受講者との間で個別的に行われる。受講希望者に対する履修説明会を学期初めに開催する。希望者多数の場合は人数制限を行う。課題本を昨年度以前に読んだ者の履修は認めない。 青山個人研究室(1229):オフィス・アワーは月曜昼休み/火曜の4時限。最大10名程度、最初と最後には全員集まってもらうが、その間は個別に対応する予定。 |