学生の主体的な取組と参画が不可欠なゼミである。教師の解説、学生によるプレゼンテーション、卒論(3年生はゼミ論)作成の三位一体からなる。EUが直面する課題(15カ国から25カ国への加盟国の拡大、経済通貨統合の深化、共通外交安全保障政策、内務司法協力、EU憲法など)、移民問題、労働問題などを分析し、さらに加盟各国の実情を調べ、発表する。 「人類史上の壮大な実験」といわれる欧州の統合を総合的かつ政治学・経済学・社会学を中心とする学際的な視点から考察する。 ゼミ生の希望も取り入れて、共通文献を読み込み、プレゼンテーションを通じて意見交換・討議を行う。本学で学ぶ欧州からの留学生やゲストに特別参加してもらうセッションも実施する。 第1回目の授業でゼミの内容、ねらい、心構えなどについて説明する。第2回目以降は、ゼミ生の希望も取り入れて、共に勉強するプログラムを具体化する。基本的には共通文献(日本語、時に英語)を読み込んでいき、ゼミ生によるプレゼンテーション、全員によるディスカッションを行う。 前期と後期に、本学の留学生別科で学んでいる欧州からの留学生や外部講師を特別ゲストとして招き、それぞれの国がEU統合をどう見ているかについて語ってもらい(日本語か英語で)、質疑応答を展開する。2003年度には、ポーランド、フィンランド、ドイツの留学生の参加を得て、示唆に富むプレゼンテーションに基づいて活発な議論を交わした。2004年度は世銀エコノミスト、フィンランド・ユバスキュラ大学教授をゲストスピーカーとして迎えた。2005年度はフィンランド、イタリア、デンマーク、スペインからの留学生を迎え、活発な意見交換を行った。2006年度にも同様の機会を設定する予定である。
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