後期(火・1)時間割表へ
    ブラジルの政治・経済II
  カルドーゾ政権以後のブラジル政治
KOYASU AKIKO 
子安 昭子
2単位 
2〜4 
後期 
56002400

 ブラジルでは、1985年に21年間続いた軍事政権が姿を消し、文民政権がスタートした。いわゆる「民主化」(democratization)である。その民主化からおよそ10年間は政治的に不安定な時期が続いたが、カルドーゾ政権(1995年〜2002年)になって徐々に政治が安定する傾向を見せた。同政権は2期8年間を務め、その後登場したのが現在のルーラ労働者党政権(2002年〜2006年)である。これまでカルドーゾ・ルーラ両政権はさまざまな政治課題に積極的に取組んできた。しかしながら、構造改革に消極的な伝統的政治エリートの存在、汚職や贈賄などの政治腐敗、また雇用や失業、貧困問題などまだまだ未解決な問題が山積している。
 講義ではカルドーゾ・ルーラ両政権の12年間の政治の歩みを明らかにするとともに、ブラジル政治の直面する問題について考察を行っていきたい。

評価方法: 出席(リアクションペーパー)(20%)、小レポート(30%)、期末テスト(50%)

参考文献: 堀坂浩太郎編ブラジル新時代―変革の軌跡と労働者党政権の挑戦勁草書房2004
松下洋・乗浩子編ラテンアメリカ 政治と社会(全面改訂版)新評論2004
内橋克人・佐野誠編ラテン・アメリカは警告する「構造改革」日本の未来新評論2005