国際コミュニケーション学科では、どんな勉強をするの? ワクワクする科目があるの? そもそも国際コミュニケーションって何?ずばり、この講義はこうした疑問に答えることを目的にしています。私たちは、コミュニケーションを単なる「会話」や「ことばのキャッチーボール」としてのみではなく、言語やその他を媒介した「人と人との交わり」と広く理解しています。コミュニケーションは重要な社会基盤(インフラストラクチャー)のひとつです。そしてその目的、形式、相手は多種多様です。皆さんも日常、人と交わることの楽しさ、また難しさを感じることは少なくないでしょう。ましてや言葉や文化的価値観が異なる人々と上手く交わり、共に生きるためには、どうしたらいいのでしょう。
「国際コミュニケーション学」(という名で確立した学問体系はありませんが、学際的なアプローチが可能な研究分野を便宜的に、こう呼ぶことにします)は、グローバリゼーションが進行する現代世界の多様な問題を解明する上で、重要かつ有効な分析手段となります。また、テレビ・ラジオ・インターネットといった情報通信技術の革新・普及は、私たちのコミュニケーションをより複雑にしました。人と人との意思疎通、異文化間の相互理解、異なる社会間の多文化共生、国と国との平和共存、グローバル・イシューとしての貧困と開発や環境問題といった重要課題を横軸に置き、そこに縦軸として言語、情報・通信、文化、政治、法律、経済、社会など広範な分析切り口を当てはめれば、「国際コミュニケーション学」の多彩な升目(ますめ)が現れます。
この縦軸と横軸とが交錯する升目の一つ一つ、あるいは升目が集まって織り成すモザイク模様を解明するのが、本科目の狙いです。簡単に言えば、皆さんにはコミュニケーションをキーワードに、混沌とした現代社会の見取り図を自分なりに描いて欲しいのです。もちろん、今できなくても心配することなし! 講義が終わる頃には、「国際コミュニケーションとは何か?」という問いに対する、皆さんなりのアプローチが見えてくるはずです。そしてそれが、今後の本学での有意義な学習・研究生活、そして将来へと繋がっていくことでしょう。
なお本科目は、オムニバス形式(毎回、テーマと講師が変わる連続講座)です。また具体的な到達目標は次の通りです。 1)学科専任教員を中心にした講師陣が、異なる専門分野や学問的方法論を駆使して講義を展開する。そこで、国際コミュニケーション学の多元的な魅力を知る。 2)アカデミック・ガイダンスとして活用し、国際コミュニケーション学科が提供するカリキュラム体系の内容を理解する。 A) 国際コミュニケーションに関わるテーマ全般を広く学び、4年間にわたる効果的な勉学の基本シナリオを構築できるようにする。 B) 3年次のゼミ(研究演習)で専門的なテーマを選んで勉学を深め、4年次にその成果を卒業論文にまとめる。そのための戦略を1年次から立てる。 C) これらを前提にして、1年次と2年次に履修すべき(したい)研究科目を選択する。
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