後期(月・4)時間割表へ
    比較思想II
  日本文化を語ることとは何か
UEDA KAORI 
植田 かおり
2単位 
1〜4 
後期 
50302000

ある思想や文化を別の文化に紹介するという作業はまずもって両文化の比較を前提としている。従って日本文化と禅を英語で解説し、西洋に紹介した人物、鈴木大拙の活動は東西比較の実践でもあると言えよう。本科目では、彼の著作『禅と日本文化』や『東洋的な見方』を読み、日本人が日本文化を相対化するとはいかなることなのか、あるいはいかにして相対化は可能なのか、そしてそこからどのような成果が出てくるのか、これらの根本的な問題への手がかりを得たいと思う。ポイントとなるのは、1.一般に自文化を相対化することの可能性、2.日本人が日本文化の新旧の相違を相対化することの可能性、3.現代の日本人が自己を相対化することの可能性、の三点である。

評価方法: 学期末試験で評価する。

参考文献: 鈴木大拙著、北川桃雄訳禅と日本文化岩波書店1940
鈴木大拙著、上田閑照編東洋的な見方岩波書店1997

  その他、授業内で適宜指示する。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. イントロダクション
2. 「比較思想」の意味と価値
3. 「比較思想」としての「東西」
4. 鈴木大拙の紹介
5. 西洋思想における「禅」
6. 鈴木大拙講読1
7. 鈴木大拙講読2
8. 鈴木大拙講読3
9. 鈴木大拙講読4
10. 鈴木大拙講読5
11. 鈴木大拙講読6
12. 鈴木大拙講読7
13. まとめ