後期(金・4)時間割表へ
    言語哲学II
  「ジェンダーと言語」論
HIKASA KATSUSHI 
樋笠 勝士
2単位 
1〜4 
後期 
50100700

 前期の内容をふまえて、後期では具体的に「ジェンダーと言語」を考えてみたい。とりあげるのはジェンダー論者ジュディス・バトラーの『アンティゴネーの主張』である。
 この書はバトラーの主著とは見なされていないが、彼女の基本的な主張が古典悲劇の解釈を通じて明確に為されていると捉えられる。従って、古典悲劇のもつ問題性は明らかに現代の問題性を投影するものとして考えられている、と我々も積極的に考えねばならない。この立場で、彼女の本を読み解きたいと思う。

評価方法: 試験等で評価します。

参考文献: ジュディス・バトラー『アンティゴネーの主張』青土社2002

  授業中に紹介します。

注意事項: 今回の主題の性質上、本後期科目の履修については、前期科目を履修済みの者が望ましい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. イントロダクション
2. 前期の復習
3. 「ジェンダー論と言語」を論じる諸前提
4. ジェンダー論者が「言語」を論じる多様性と傾向性
5. ジュディス・バトラーとは誰か/queer理論家とは?
6. ソフォクレス『アンティゴネー』について
7. ソフォクレス『アンティゴネー』に対する解釈史1
8. ソフォクレス『アンティゴネー』に対する解釈史2
9. ジュディス・バトラー『アンティゴネーの主張』講読1
10. ジュディス・バトラー『アンティゴネーの主張』講読2
11. ジュディス・バトラー『アンティゴネーの主張』講読3
12. ジュディス・バトラー『アンティゴネーの主張』の総括
13. まとめ〜言語の本質