後期(火・4)時間割表へ
    スペイン現代史II
  現代スペインの諸問題
TOKADO KAZUEI 
戸門 一衛
2単位 
2〜4 
後期 
43400400

民主化のプロセス(1976年以降)、新憲法の成立(1978年)、中央集権体制から地方分権体制への移行、社会労働党政権の政治(1982−96年)、EC加盟(1986年)、国民党政権の政治(1996―2004年)、イラク戦争への対応、2004年3月のマドリード列車爆破同時多発テロと社会労働党政権の成立、バスク・テロリズム、女性の意識変化と社会進出、失業問題、移民問題、多文化主義、ヨーロッパ市民の意識形成など、現代スペインの新しい潮流について分析する。
この講義の目的は、スペインの個別事情に詳しくなることだけではなく、大きな体制変革が行われる時や急速な国際化の波を受けた時に、社会構成員間の利害衝突を回避しつつ、効率的で公正な新システムをいかに構築するか、古い価値観と新しい価値観とをいかに両立させるか、といった根源的命題についても考察することにある。

評価方法: 出席点 約25点、自由課題レポート 約15点、筆記試験 約60点の計100点で評価する。

テキスト名: 参考文献を授業中に指示する。適宜プリントを配布する。
最近の参考文献は以下のとおり。
楠・タマメス・戸門・深澤『スペイン現代史』大修館書店、1999年
坂東・戸門・碇共編『現代スペイン情報ハンドブック』三修社、2004年
碇順治 『現代スペインの歴史』彩流社、2005年

注意事項: 政治や社会問題に関心のある、スペイン語学科以外の学生にも受講を勧める

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 民主化のプロセス
2. 新憲法の成立:新しい社会的枠組
3. 中央主権体制から地方分権体制へ
4. 社会労働党政権の成立と政治
5. EC加盟のインパクト
6. 社会福祉国家と経済自由主義
7. 国民党政権の政治
8. イラク戦争への対応
9. マドリード同時多発テロと社会労働党政権の成立
10. 女性の意識変化・社会進出と失業問題
11. 地域間の多様性と多文化主義
12. 移民問題
13. EUにおけるスペイン