後期(水・5)時間割表へ
    英国史概論II
  イギリスの衰退と再生
AKIMOTO TOMIO 
秋本 富雄
2単位 
1〜4 
後期 
41402800

後期の講義では、「長い18世紀」を振り返る事からはじめて、19世紀半ばから20世紀半ばに亘る大英帝国の繁栄と衰退の歴史を、多角的に(やや詳しく)考察していきます。後半は、1960年代半ばから70年代にかけての「イギリス病」の時代を検証した後に、「イギリス病」の克服のために「社会などというものは存在しない」と言い切り、1980年代を通じてイギリスの再生という大事業に挑戦し、強力なリーダーシップを発揮したサッチャー首相時代のイギリスの光と陰を、今日的視座から分析していく予定です。

評価方法: 定期試験の成績による。

参考文献: 今井 宏ヒストリカル・ガイド イギリス 改訂新版山川出版社2000
川北 稔、 村岡 健次イギリス近代史ー宗教改革から現代まで(改訂版)ミネルヴァ書房2003
中西 輝政大英帝国衰亡史PHP文庫2004
川北 稔(編)イギリス史(新版 世界各国史11)山川出版社1998

  最初の講義の際に、テキストに関する指示を出します。

注意事項: 前期に行われる「英国史概論1」と合わせて、一年間かけて、「英国通史」の講義を行う構成となっています。なお、この講義の担当は今年度が最初であるので、講義の進度および内容が、シラバスとやや異なることがあるかもしれません。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. 長い18世紀のイギリス:二重革命からナポレオンによる大陸支配の終焉まで
2. 「工業化」と「都市化」の進展
3. 「民主化」と議会政治の黄金時代
4. 「民主化」と政党政治の発展
5. ヴィクトリア時代のイギリス社会:パクス・ブリタニカの光と陰
6. 帝国主義の時代へ:ヴィクトリア時代の終焉
7. 第1次世界大戦とイギリス
8. 戦間期におけるイギリスの状況
9. 第2次世界大戦とイギリス
10. 合意政治の時代:福祉国家の発展と帝国主義政策の放棄
11. ベイビー・ブーマーの登場:モッズとロッカーズ
12. イギリス病の諸相
13. サッチャリズムの時代
14. 補遺:イギリス史におけるアイルランド