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    英語学概論D
  
TANAKA YUJI 
田中 裕司
4単位 
1〜4 
前期 
41100104

言語能力はヒトの生物学的資質であり、わたしたちが言語に関してどのような知識を持っているのか、そして、それはどのような体系をなしているのかという問は非常に重要である。しかしながら、言語知識はわたしたちの意識が及ばない領域にある。例えば、日本語話者であれば「昨日買ったの本」という表現は不自然であると判断することができるが、「の」がなければ問題ないのに、あると容認できないのはなぜかという問題には答えられないのが普通だ。本講義では、英語を中心に言語現象を注意深く観察・分析し、その根底にある規則性を探ることによって、言語の体系を解明するための基礎的方法を学ぶことが主眼である。

評価方法: 中間試験と期末試験にもとづいて判定する。

テキスト名: 西光義弘(編)日英語対照による英語学概論(増補版)くろしお出版1999

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
1. はじめに:「英語学」とはどのような学問か
2. 音声学・音韻論(1):発話のメカニズム
3. 音声学・音韻論(2):音素と異音
4. 音声学・音韻論(3):語のアクセントと音節
5. 音声学・音韻論(4):イントネーションとリズム
6. 形態論とレキシコン(1):語の特徴
7. 形態論とレキシコン(2):規則性の低い語形成過程
8. 形態論とレキシコン(3):規則性の高い語形成過程(複合)
9. 形態論とレキシコン(4):規則性の高い語形成過程(派生と転換)
10. 統語論:生成文法(1):句構造
11. 統語論:生成文法(2):格と意味役割
12. 統語論:生成文法(3):移動現象
13. 統語論:機能主義(1):情報構造
14. 統語論:機能主義(2):関係説,照応,省略
15. 統語論:機能主義(3):視点,数量詞の作用域
16. 中間試験
17. 意味論(1):さまざまな意味関係
18. 意味論(2):形式意味論
19. 意味論(3):認知意味論
20. 語用論(1):言語の意味と文脈
21. 語用論(2):会話の含意とポライとネス
22. 語用論(3):発話行為
23. 英語史(1):古英語
24. 英語史(2):中英語
25. 英語史(3):近代英語
26. 期末試験