地域・国際研究演習-14
  EU(欧州連合)に関する学際的研究
TOKADO KAZUEI 
戸門 一衛
4単位 
3〜4年 
通年 
60401814

学生の主体的な取組と参画が不可欠なゼミである。教師の解説、学生によるプレゼンテーション、卒論(3年生はゼミ論)作成の三位一体からなる。EUが直面する課題(15カ国から25カ国への加盟国の拡大、経済通貨統合の深化、共通外交安全保障政策、内務司法協力、EU憲法など)、移民問題、労働問題などを分析し、さらに加盟各国の実情を調べ、発表する。
「人類史上の壮大な実験」といわれる欧州の統合を総合的かつ政治学・経済学・社会学を中心とする学際的な視点から考察する。
ゼミ生の希望も取り入れて、共通文献を読み込み、プレゼンテーションを通じて意見交換・討議を行う。本学で学ぶ欧州からの留学生やゲストに特別参加してもらうセッションも実施する。
第1回目の授業でゼミの内容、ねらい、心構えなどについて説明する。第2回目以降は、ゼミ生の希望も取り入れて、共に勉強するプログラムを具体化する。基本的には共通文献(日本語、時に英語)を読み込んでいき、ゼミ生によるプレゼンテーション、全員によるディスカッションを行う。
前期と後期に、本学の留学生別科で学んでいる欧州からの留学生や外部講師を特別ゲストとして招き、それぞれの国がEU統合をどう見ているかについて語ってもらい(日本語か英語で)、質疑応答を展開する。2003年度には、ポーランド、フィンランド、ドイツの留学生の参加を得て、示唆に富むプレゼンテーションに基づいて活発な議論を交わした。2004年度は世銀エコノミスト、フィンランド・ユバスキュラ大学教授をゲストスピーカーとして迎えた。2005年度も同様の機会を設定する予定である。

評価方法: ゼミへの取組(三位一体)を総合的に判断して評価する。特に試験はない。しかし、毎回ゼミに出席することは当たり前であって、無断欠席は許されない。非常に厳しい条件なので、本気で受講する気がなければ履修は勧めない。

テキスト名: ゼミが始まってから具体的に指示するが、欧州委員会のホームページeuropa.eu.int、駐日欧州委員会代表部jpn.cec.eu.intなどに常にアクセスして最新情報を収集することが肝要である。最新資料の多くは英語文献であるので、英語の読解力が必要である。

注意事項: ゼミは少人数制でなければ所期の効果をあげることができない。人数制限を行わなければならない場合は、第1回目の授業でその基準を説明する。希望者は第1回目の授業に必ず出席すること(何らかの事由で出席できない場合は、事前に戸門研究室まで連絡すること)。4年生は卒論執筆者を優先する。
すでに「ヨーロッパ政治経済論」を履修済か、同時履修することが必要不可欠である。