国際平和論I
  
WADA JUN 
和田 純
2単位 
1〜4年 
前期 
50500400

●20世紀ほど世界が戦乱に明け暮れ、膨大な人々が被害を被った時代はない。と同時に、20世紀ほど真剣に世界平和が希求されてきた時代もない。本講義では、20世紀を対象に、こうした「戦争と破壊の嵐」と「国際平和の希求」とが複雑に交錯してきた流れを歴史的かつグローバルに振り返る中から、これまでの経験と課題を学び取り、将来の展望と選択肢を考える。
●今日に至っても、世界に平和が訪れたとは言い難い。前にもまして民族紛争や内戦が激化し、国際テロや核開発などが大きな脅威となりつつある。大国による力の行使も道義を免れなかった。国家の力だけでは守れきれない「人間の安全保障」も大きな課題となている。そうしたなかで「平和」とは何を意味するのか、平和をつくり出す主体は誰かを考えたい。
●授業計画は次の通りであるが、進行順や講義回数は変更することがある。

評価方法: 自分自身で考えることを各自に求めたいので、授業への出席を重視し、授業中の小レポートや中途での課題レポート、期末試験をあわせて総合的に評価する。

テキスト名: 講義に沿って随時プリント等を配布し、VTRも使用するが、資料的に整っていない最新状況にも触れるので、新聞や総合雑誌等を常に読むこと。

注意事項: ●国際平和論を履修しなければ、は履修できない。
●国際関係の基礎知識を必要とするので、2年生以降に履修することを勧める。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.<序論>20世紀=戦争と平和希求の世紀
2.戦争のグローバル化(1):Mega Deathの時代
3.戦争のグローバル化(2):冷戦と脅威の拡散
4.平和のグローバル化(1):国際平和実現のための装置
5.平和のグローバル化(2):国際平和を担う主体の多様化
6.20世紀の教訓と21世紀の新たな課題
7.人間の安全保障:新たな課題(1)
8.人間の安全保障:新たな課題(2)
9.人間の安全保障:新たな課題(3)
10.平和構築:新たな挑戦(1)
11.平和構築:新たな挑戦(2)
12.平和を生み出す多様な主体
13.<まとめ>「国際平和」をいかに実現するのか