ラテンアメリカ政治論I ラテンアメリカ政治経済の歴史と構造を理解する |
|
|||||
50402500 |
ラテンアメリカでは1980年代の再民主化以後、政党活動や選挙など制度的には民主主義が定着したかに見えている。しかしながら90年代以降経済グローバル化が進み、今日では貧困や所得格差などの問題が広がっている。現在、ラテンアメリカのいくつかの国では貧困対策や社会問題重視の政権が登場している(ブラジル、アルゼンチン、ベネズエラ、ウルグアイなど)。しかしながら歴史的に社会格差(階層間格差)が大きいラテンアメリカでは、そうした貧困層寄りの政策を行う政府に対して必ずしも支持が高いとはいえず、また貧困層自身も政府の社会政策や経済政策に対して不満を示すこともしばしば見受けられる。民主化から約20年を経て、ラテンアメリカは依然として不安定さを抱えているといえよう。本講義では、1980年代の再民主化以後現在に至る政治の流れを追いながら、なぜラテンアメリカ政治は不安定なのか、それを解決するためには何が必要なのかについて考えていきたいと思う。 |
評価方法: | 期末テストと出席による総合的評価。 |
参考文献: |
松下洋・乗浩子『ラテンアメリカ 政治と社会(全面改訂版)』新評論、2004年 日本国際政治学会編『「民主化」以後のラテンアメリカ政治』日本国際政治学会、2002年 |
注意事項: |
昨年度まで開講されていた「中南米政治経済論」が科目名変更されたものである。 中南米政治経済論の既履修者は受講できません。 |