東南アジア政治経済論II
  新しい発展モデルを求めて
NAGAI HIROSHI 
永井 浩
2単位 
1〜4年 
後期 
50402200

東南アジア諸国ではこれまでの経済開発至上主義を問い直し、新しい発展モデルを摸索する動きが強まってきている。そうした試みをさまざまな視点から考察することで、真の「発展」(development)とは何か、日本とこの地域の人びととの関係をさぐってみたい。

評価方法: 期末の試験・レポートを中心にその他の要素も加味する。

テキスト名: テキストは特になし。参考書は授業中に適宜紹介する。

注意事項: 「東南アジア政治経済論」を受講してから「」に進むのがのぞましい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.岐路に立つアジア型開発モデル
開発独裁の成果と限界
2.民主化への各国の歩み(1)
タイ、フィリピン
3.民主化への各国の歩み(2)
インドネシア、マレーシア
4.多様化が進むASEAN
経済的・政治的段階の相違。新しいアクターの台頭
5.人権・民主化をめぐる国際関係(1)
ビルマの民主化問題
6.民主化・人権をめぐる国際関係(2)
ビルマをめぐる欧米とアジアの対立
7.グローバリゼイションの光と影(1)
高度成長からアジア通貨・経済危機へ
8.グローバリゼイションの光と影(2)
エビの養殖と多国籍企業
9.グローバリゼイションの光と影(3)
弱者を直撃する市場経済の波。環境破壊の深刻化
10.NGOの成長と開発の問い直し
開発の成果から取り残された民衆の支援
11.新たな地域統合の模索
ASEAN共同体、東アジア共同体構想
12.「開発」概念の変化
21世紀の国際関係のなかでの東南アジアと日本