日本倫理思想史IIC
  
KUBOTA KOMEI 
窪田 高明
2単位 
1〜4年 
前期 
50300403

日本文化は恋愛を重視する伝統をもっていた。それは、日本の文化の重要な特徴である。ここでは、恋愛の思想史を学ぶことをとおして、日本人の文化と思想を考える。
授業で参照する資料は、プリントで配布する。特定の教科書は使用しない。
参考文献など、授業に関する情報を、次のホームページで提供する。時々参照しておくこと。<http://www.kuis.ac.jp/~kubota/>
(以下の授業計画の実施回ごとの内容は、かならずしも各回ごとの内容というよりは、授業の展開の予定を示したものである。

評価方法: 学期末に試験を行う。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.恋愛と社会
個人的な問題としての恋愛
社会的な問題としての恋愛
恋愛の歴史性
2.貴族文化と恋愛
伊勢物語の恋愛。古今集の恋愛。
源氏物語。
3.中世の恋愛
民衆の恋愛。恋愛の力(小栗判官)。
女性の地位。武士の恋愛。
4.江戸時代の恋愛
家の支配と恋愛。恋愛と道徳。
5.江戸時代の町民の恋愛
井原西鶴の作品『好色五人女』に見る恋愛。
恋愛と逸脱。
6.本居宣長の国学
日本的な伝統の復活と「もののあはれ」。恋愛の復権。
7.近代の恋愛
北村透谷の思想。
「恋愛」という概念の成立。精神的な行為としての恋愛。
8.恋愛の行方
現代社会における恋愛の挫折。