日本近代思想史IIB
  戦争はどのように語られてきたか
TSUCHIDA HIROSHIGE 
土田 宏成
2単位 
1〜4年 
後期 
50300202

本講義では、1930年代日中戦争期から、敗戦を経た1950年代初頭までに書かれた戦争に関する著作を取り上げ、日本人の戦争認識を考える。そして、戦中・戦後の日本人の思想について理解を深めるとともに、戦争と平和について考える手がかりとしたい。

評価方法: 期末レポート、授業態度により評価する。

テキスト名: 未定
授業中に適宜紹介する。

注意事項: 定員を100人とする。定員を超えた場合は、初回授業において受講票により抽選を行う。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.ガイダンス
2.日中戦争下の従軍作家たちの記録 その1 火野葦平『麦と兵隊』
3.日中戦争下の従軍作家たちの記録 その2 石川達三『生きている兵隊』
4.日中戦争下の従軍作家たちの記録 その3 林芙美子『北岸部隊』
5.白鴎遺族会編『雲ながるる果てに』。海軍の特攻隊員たちの記録。
6.竹内浩三『戦死やあわれ』。映画監督を目指しながら、フィリピンで戦死した若者の記録。
7.吉田満『戦艦大和の最期』。生き残った乗組員によるリアルな戦争記録。
8.大岡昇平『俘虜記』ほか。戦争体験を描いた作家。
9.永井隆『長崎の鐘』ほか。長崎原爆の記録。
10.石野径一郎『ひめゆりの塔』。沖縄の悲劇を描いた小説。
11.仲宗根政善『ひめゆりの塔をめぐる人々の手記』。「ひめゆり学徒隊」の引率教師がまとめた記録。
12.野間宏『真空地帯』。日本軍の不合理性を告発。
13.その他の作品。
14.
15.まとめ