西洋古典語概論IA
  古典ラテン語入門(1)
WADA YOSHIHIRO 
和田 義浩
2単位 
1〜4年 
前期 
50100801

印欧語族に属し、他の同族語(とりわけロマンス語諸語)の形成の基礎をなしたラテン語は、特に西洋中世における公用語の位置を占め、キリスト教世界は勿論、その後近代にいたるまで、様々な学問分野における学術用語として使用され続けた。本講義ではそのラテン語の初歩を学習する。講義の性格上古典期のラテン語の学習に限定されるが、その知識によって、中世以降に書かれたラテン語文献についても、大方の読解は可能である。本講義から、近代印欧語に関する研究にとっても有益な知識を得てもらえれば、と考える。加えて、ラテン語同様、西洋古典語の基本言語であるギリシア語についても、講義の進行に従い、可能な範囲で紹介してゆくつもりである。

評価方法: 出席状況とレポートの内容から総合的に判断する。

テキスト名: 有田 潤初級ラテン語入門白水社1964

  テキストは必ず各自用意のこと。参考文献については講義内で指摘する。

注意事項: 古典期の語学の学習という性質上、日頃からの自主的な努力が要求されることを、是非とも念頭に置いておくようにしていただきたい。
本講義(前期)に引き続き、その講義内容に基づく形で、西洋古典語概論A(後期)でさらに詳しい説明を展開することになる。本講義受講者は、西洋古典語概論A(後期)を引き続き受講することが望ましい。

授業計画――――――――――――――――――――――――――――――
1.授業全般のオリエンテーション
2.ラテン語、およびギリシア語をめぐる歴史的概観(1)
3.ラテン語、およびギリシア語をめぐる歴史的概観(2)
4.ラテン語、およびギリシア語のアルファベット
5.音韻論、アクセント等をめぐる一般的説明
6.名詞について(その1)ラテン語、およびギリシア語の名詞の体系
7.名詞について(その2)第1変化名詞
8.名詞について(その3)第2変化名詞
9.形容詞について(その1)形容詞の体系と機能
10.形容詞について(その2)第1類形容詞と変化の実際
11.動詞に関する一般的説明(その1)動詞の活用について
12.動詞に関する一般的説明(その2)動詞の活用の実際と時制
13.名詞について(その4)第3変化名詞
14.形容詞について(その3)第2類形容詞
15.前期のまとめ